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メルマガ「共創コーチング®」稲垣 友仁

【共創コーチング®︎コラム】才能が開花する環境

おはようございます。稲垣友仁です。

コーチングでは「自分の才能は何か?」というテーマで
コーチングを進めることがよくあります。
きっと多くの方が興味のあるテーマではないかと思います。

才能開花の4つの環境

辞書で「才能」について調べてみると下記のように書かれていました。

「物事を巧みになしうる生まれつきの能力」

生まれつきの能力という言葉から、
先天的に最初から備わっているものと言うことになります。

僕のイメージですが、
人間には無数の才能が最初から埋め込まれていて、
何らかの経験や行動の蓄積によって
その才能が芽生え開花していくのだと考えています。

なので、一生の中で、
自分が持っている才能をいくつか開花させる人もいれば、
あまり才能を開花できずに終わる人もいるように見えています。
これはどちらが良いとか悪いとかはないと思います。

僕は、自分が持って生まれた才能をできるだけ多く出し切り、
この世に貢献して人生を終われたらいいなあと思っています。

なので、「どうしたら、その人の才能が発揮されるのか?」
と言うことにとても興味があります。

これまで人をコーチした経験や自分自身が生きてきた経験をもとに考えていくと、
下記の4つの環境が才能開花に影響しているのではないかと思っています。

1、興味に触れる環境
好きこそものの上手なれという言葉がありますが、
自分が興味を持っていることに取り組んでいたり、
それと繋がっていると、才能が開花する可能性は高まると思います。

2、継続的挑戦環境
自分が興味を持っていることに挑戦し続けることで、
新たな発見や成長が生まれます。
挑戦し続けることで、才能を発揮することのための
スキルや知識が身につくこともあるのだと思います。

僕はある程度の危機意識がないと、
才能は開花しないのではないかと思っています。
危機意識は、周りに巻き込まれるか自分で作り出すかの2つあります。
常に成果を出している人は自分で高い目標を掲げ、
それに挑戦していくことで
危機意識を意図的に作り出しているように見えます。

3、触発環境
周りに才能を持つ人、意識の高い人と関わっていること。
何かの目標に向けて切磋琢磨する環境が
才能開花のドライブになると思います。

4、心理的安全な支援環境
自分を支援してくれる人がいることや、
集中して取り組むための場所があることも
才能発揮にはとても大切なことだと思います。

以上の4つの環境が考えられると思います。

で、2は必須かなと思います。
2を含んだ例えば1と2などが揃うと、
才能が開花する可能性が高くなると考えています。

才能開花の体験

ここからは、私の才能開花の体験です。
少し長い話なので興味のある方はお付き合いください。

中学校の教員をしていたときに1年に1回文化祭というものがありました。
文化祭は町の文化ホールを貸し切って、
各学級ごとに演劇を見せ合う場になっていて、
学年や全校で賞を競い合っていました。

演劇は良い脚本を選ぶことと学級のまとまりが重要になってきます。

私は体育の教師ということもあり、文化ごとはとても苦手意識があり、
脚本はどこかにある脚本を持ってきていましたし、
学級をまとめるのはあまりうまくなく、
文化祭のときはいつも生徒に辛い思いをさせていたように思います。

教師になってから3年目、私にとって3回目の文化祭がやってきました。

この年は中学3年生の担任でしたが、
ひょんな出来事から生徒との関係がうまくいかなくなり
学級のまとまりは最悪な状態でした。

そんな状態で文化祭がきました。
学級を立て直すにはチャンスの場でもあります。

なんとかこの文化祭を起点に学級をまとめたい。
そのためには生徒たちにやりきった感を持たせる必要があると思った僕は、
演劇の脚本の部分から自分たちで作ろうと提案しました。
どんな演劇にしたいか意見を出させ、
その全てを網羅した脚本を書くことになりました。
生徒は誰も書けないので僕が書くしかない状態になります。

ここで自分の才能が発揮されるのです。

これまで、本もそんなに読んでいないし、国語も苦手。
脚本も書いたことが全くない僕は、脚本が書けるかどうか心配しましたが、
そんなことを言っている状態ではなく、
なんとか書くしかない切羽詰まった状態でした。

机に向かって書き始めますがなかなかうまくいかない。
でもそのときに「ひらめき」がやってきました。

「そうだ、歌をテーマに脚本を作ろう」

私は歌は好きな分野で、かなりたくさん歌を聴いていました。
またバンドも長年やっていて生徒たちに教える授業も持っていました。
歌を歌ったり、作ったり、バンドを指導したり、
誰かをプロデュースなどはとても大好きで、
才能として持っていたように思います。

国語的な脚本を書くのではなく、歌をそのまま脚本にしてしまう。
そんなイメージで脚本を書き始めると、
あっという間に完成してしまいました。

ある歌をテーマに決めて、生徒たちが上げてきた要素を
組み込んで丸1日で書き上げました。
自分にもこんな才能があるんだと自分でもびっくりしました。

その脚本をもとに生徒が演劇を行い、
なんとかその年の文化祭はまとまったように思います。
で、次の年に1年生を持つことになるのですが、
同じように生徒がやりたいテーマをもとに
ある歌を中心に僕が脚本をかき、
それを生徒たちが披露したら全校優勝しました。
全校で1年生が優勝するというのは
今まで聞いたことがありませんでした。

演劇という自分には不得意な分野を、
自分の歌に関わるプロデュース力の才能を使って切り抜けた体験でした。

でも何よりも切羽詰まった僕が
諦めずに全力を出そうとしたという行為が
才能の開花を促したように思います。

この話には出てきませんが、
周りの先生たちが切磋琢磨していた環境や、
僕のクラスが心配で声をかけてくれている先生もたくさんいました。
そんな環境も後押ししてくれたと思います。

この経験が、国語の苦手な僕に
このメルマガを14年も書かせ続けてくれている
原動力にもなっています。

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