おはようございます。稲垣陽子です。
新型コロナウイルスの影響でズーム飲み会や、無料のセミナーなどが流行っていますね。
私の周りでも頻繁に開催されています。
私も数回参加をしましたが、ただ集まって近況や思っていることを話すだけでも元気になったり、安心する人がとても多いことに気づかされます。
自分の不安な気持ちを分かち合ったり、人と繋がっていると気づくだけで私たちは安心をするのでしょうね。
不安な時は人と繋がりたいと思うし、繋がりを求めるのは、とても当たり前な人間の本能なのでしょう。
不安があるから人と繋がることができるとも言えるのかもしれません。
では、コロナ前は不安ではなかったのでしょうか。そんなことはないと思います。
実際に私はコーチとして色々なリーダーのお話を聞く仕事をしていますが、コロナの前も優秀なリーダーほど、目の前の決断に対して悩み、不安になりながら思慮をしていました。
もちろん今の不安の大きさは計り知れませんが、大なり小なり以前から不安を抱えていた人はいたと思います。
しかし、コロナ前は自分の不安を声高に表明して人と繋がることに、躊躇する人は多かったのではないでしょうか。
よく、悩んでいるリーダーに対して、「部下にその不安を伝えてみてはどうですか?」「弱音を部下に吐いたらサポートしてくれると思いますよ」と、伝えてきました。
でもそうすると、ほとんどのリーダーが、「そんなことを話したらつけこまれはしないか」「頼りないと思われて、上司としての信頼を失ってしまうのではないか」と言い、強い抵抗感を示すのです。
つまり、人は自分が不安を感じていることをバレたくないし、悟られたくもないと思っているのです。
でも、今回の人々の言動でわかるように、私たちは不安を分かち合い、お互いに思いやりを持ちながら共感し合うことで、元気になれるし、結束力も高まるのです。
不安は私たちをつなげる接着剤でもあるといえるのではないでしょうか。
不安がない人はいません。特にこの環境の中で不安を感じない人は少ないでしょう。
不安に溺れ、傷を舐め合ってはしょうがありませんが、不安を顕在化しても良いという関係やチーム、組織は、ある意味とても健全であるとも言えます。そして、強力です。
実際に、私は今まで自分の不安を正直に語りながらも、それでもビジョンを諦めないリーダーの方々に何度か出くわしてきました。それらはどんな話よりも心が揺さぶられるものでした。
信頼できる仲間と不安を共有し、それでも前へ進もうと知恵を絞っていく。
そんな関係やチームを今こそ作れる時期なのではと思っています。
不安の先には希望しかない、はず。どうぞ今週も健やかにお過ごしください。
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