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メルマガ「共創コーチング®」稲垣 友仁

【共創コーチング®コラム】相手の話を聴くためのマインドセット

おはようございます、稲垣友仁です。

 

「部下である若手の男の子が、すごく変わったんです!」

興奮気味に、セミナールームに女性が飛び込んできました。

 

先日、チームリーダーとして7名のチームを率いている女性に、当社のコーチングスクールのプログラムを受講いただきました。

受講してから1週間後に驚くべき変化があったと報告しにきてくれました。

 

何があったかと言うと、彼女のチームはほとんど女性。一人だけ若手の男性がいるのですが、その男性が劇的に変わったということなのです。

これまで、チームの雰囲気は活気もあり、悪くなかったようなのですが、何人か若手がやめて行き、常々、自分に何かが足りないのだろう?と思っていたところ、ある方からの紹介でこの共創コーチングの体験プログラムに申し込まれたそうです。

現在、気になっている若手の彼は、これまでは、こちらが何を言っても「わかりました。お任せします」というだけで、意見を促しても何も意見を言ってくれなかったのが、最近、目を輝かせて自分からやりたいことを進んで言いに来てくれるようになったそうなのです。

彼女はこの1週間の出来事を興奮気味に話してくれました。

いったい何があったのでしょうか?

 

彼女は、言いました。

『私はこれまで、常にみんなに何をしてあげたらいいのだろうか?という考えで頭が一杯でした。でも、コーチングのセミナーを受けて、本当に私は相手の話をぜんぜん聞いていないということに気付かされたのです。

私は、私の想いでいっぱいで、私が何をしてあげるべきかということで頭が一杯だったのです。相手の想いとか意見とかを全然気にしていなかったんです。

先日のセミナーでそんな自分に気づきました。

コーチから「人は、元々力があって、どんなことでも自分でやりきる力があるのです」という言葉を聞いた時に、「そうだ」と思いました。
でも、それと同時に、私は、そんな相手を信頼していなかったなあと反省をしました。私は、相手の力を奪っていたことに気づいたのです。
そんなことを思っていたら、じゃあ、私じゃない人たちは、何を思っているんだろう?どう考えているんだろう?というところに不思議と意識が行くようになり、職場でも家族でも相手の思っていることに興味が出てきたと思っていたら、なぜか相手に質問をするようになって行きました。

そうすると、相手の考えていることがとっても面白くて、こんなに相手と自分は違うんだという発見や、相手の方がすごい才能があることに気づき、自分の意見を言わずに相手の想いを最後まで聞けるようになっていったのです。

先日も、若手の男性に我慢できなくなって「Aくんは、これについてどう思うの?」ということを、彼に投げかけて見ました。
すると、いつも何も言わなかった彼が生き生きと話し始めるではありませんか。
私が聞いて、彼が話す。それに対して私の意見も話す、そうやって新しいアイデアが出てきたんです。
そうしたら彼が、「◯◯さん、ぜひこれやりましょうよ。僕も何かサポートして行きますから」と自ら提案をしてきたんです。

大きな変化に自分でもびっくりしています。
今まで、何を言っても乗ってこなかった彼が、私が彼の考えについて興味関心を持って聞き出した瞬間から大きな変化が出たのです。』

 

これまでは、
「彼になにをしてあげればいいのか?」という自分軸での意識だったものが、「彼は、どうしたいんだろう」という相手視点に変化したことで、相手が、イキイキと自分から話し始めたのです。

相手の話を聴くときは、「私がどうしたらいいか?」という位置ではなく、「相手がどう思っているか?」という、相手を理解しようとする位置で聞くことです。

相手は、聞かれることで、その部分に火が灯り、灯った瞬間から、新たな意思が生まれます。

相手にはもともと主体性があるのです。

 

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