おはようございます。稲垣陽子です。
サッカーW杯が始まりましたね。
先週はフィードバックについてお伝えしました。
相手の状態や変化を客観的に伝える方法についてでした。
今週は、もう一歩踏み込み、相手の話している「内容」を踏まえて、客観的に伝える方法についてみていきましょう。
親元離れた大学に通っている娘さんから、
「やりたいことがいっぱいあるのにやれない!」
という電話が、友人の元にかかってきたそうです。
普通、親なら、そんなの明日にすればいいじゃない、とか、こうやってすればいいのよ、となだめたり、諭したくなるところですが、
彼女は「~~はできたけれど、~~はできない」という娘さんの言葉をキャッチして、
「そっか、~はできたんだね」
「~はやれたんだね」
と本人が「やれた」と言葉にしたことを、客観的事実としてフィードバックしたそうです。
すると最初興奮気味だった娘さんも、次第に平常心になったそうです。
また、セミナー講師の友人から聞いたのですが、
あるセミナーで受講者が質問にやってきました。
言葉の定義について、そこでのテキストと友人が話したことに文言の違いがあったそうです。
友人としては視点の違いでどちらも間違いではないと思ったそうなのですが、その人はややクレーム気味。
友人はすぐに説明に入ろうとしましたが、その前に、
「細部まで注意深く聞いてくれたんですね。」
と、言葉から読み取れるその人の状態をフィードバックしたそうです。
すると疑心モードが消えて、落ち着いて話ができたと言っていました。
このように、相手の話している内容を踏まえて客観的に状態を伝えることもフィードバックです。
このフィードバックをすることで、話し手は自分でも無自覚な、言葉以外の意図に気づけたり、視野が広がったりすることがあります。
このフィードバックは、客観性を保つことが大切です。
多くの場合、
「注意深く聞いてくれたんですね。すごいですね!」
など、つい主観的な思いを付け足したくなります。
それで相手のためになればいいとは思いますが、逆に相手がフィードバックから受け取れるはずの気づきや視点を狭めてしまうことになる時もあります。
良かったら試してみてくださいね。
主観の伝え方はまた別の機会に!
今週もステキな一週間をお過ごしください。