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メルマガ「共創コーチング®」共創コーチ養成スクール稲垣 友仁

承認依存

おはようございます。稲垣友仁です。
ゴールデンウィークに入りました。
田畑や森がとても青々として、すがすがしい季節になりましたがいかがお過ごしでしょうか。

さて、相手の成長、そしてモチベーションを上げるためには承認をすることが大切だとよく聞きます。僕もそう思います。教育の場面で承認はなくてはならないものだと思います。しかし、承認ばかりしすぎて、相手を承認依存に陥らせている場面もよくみます。

子どもが誉めてくれないと動かなかったり、大人でもお金や何らかの報酬がなければ動かない。こういうのは承認依存です。

承認依存に陥ると、相手は自分で考えることをやめてしまいます。
そうするとこちらがすべて考えなければならず、とてもやっかいです。
理性的な部分が欠如していき、感情的な部分で動くことが多くなり、動物的な行動になります。だからエサをやらないと動かない状態になるのです。わがままにもなります。

相手を承認依存に陥らせてしまわないように気を付けることが二つあります。

?相手をコントロールすることを手放す
相手を動かそうとすると相手はそれに乗らないでおこうという力学が働くか、もしくはコントロールされることが楽なので、それにまるごと乗ってきます。いずれにしても理性的に考えるということから遠くなります。
一番大事なのは、相手の考える力です。
コントロールを手放し、相手が自然に考えて動くのを待ちましょう。
そして相手が自分で考えてとった行動に対して承認をしていくのです。
または、考えてやろうとしたことに対して承認する。
相手は「この方向でいいんだ」という安心感を手に入れます。
自分自身で動こうとしている意思がある状態ですので理性的な流れができます。アドバイスしても受け取ってくれるでしょう。

承認依存に入っているとアドバイスも受け取ってくれません。どうしてわかってくれないんだというところに行ってしまいます。

相手にコントロールの主導権は渡しましょう。
そうすることで相手が依存から出て考え始め、主体的になっていきます。

?相手を信頼する
人は自分に自信がないために必要以上に承認をしたり、お金をだしたりして何かを補おうとします。これは人は何かがないと動かないだろうという不安から来ています。
承認依存に陥らせる方のほとんどはこの不安から承認してしまうパターンが多いように思います。

ではなく、人は動きたいのです。
自分で考えてトライしてみたい存在で、考えて動く力があるということを信頼することです。
人は、本来誰かのためになりたいし、動く存在なんだとわかると、必要以上に提供する必要がなくなり、過剰に承認する必要もなくなってきます。

稲が育つ田んぼには常に水が入ってますが、台風が来る直前は田んぼから水を意図的になくすという時期があります。これは、水をなくすことによって根が水を探して下に下に張ろうとする力を利用して、しっかりした土台を気づき台風の風にも倒れない強い地盤をつくろうとする作業です。

これと同じように、相手は自分で伸びる力があると信頼することが何よりの承認になるのです。相手を主体的にする一番のポイントは相手は主体的に動く力があると信じることなのだと思います。

ということで、今週は上記を参考にしていただき「承認」というテーマでいろいろやってみて下さい。例えば、『今週は相当なことがない限り「承認」をしない』というのも、「承認」が過剰になっている人にとってはいいのではないかと思います。

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