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メルマガ「共創コーチング®」稲垣 陽子

【共創コーチング®︎コラム】マスターレベルのコーチが大切にしていることとは

おはようございます。稲垣陽子です。

先週土曜日に、友人のコーチである
猪俣恭子さんからのお誘いで、
以下のようなイベントにゲスト出演してきました。

「コーチングフェスタ」MCCのコーチングデモを見る

私は、MCC(マスターコーチ)というコーチの資格を持っています。

一般の方にはなんのこっちゃ、という資格だとは思いますが、
コーチング業界では最高峰の資格であり、
私が取得した2006年には日本には20名程度しか
MCCの人はいませんでした。(現在は80名程度)

そんな業界ではまだまだ希少なMCCホルダーが6人集まり、
コーチングデモを見せるというイベントだったため、
MCCのコーチングとはどんなものなのか、
と興味を持ってくれた方が30名以上参加してくださいました。

私としては、最初はどう思われるだろうか、
うまくできるだろうかと緊張しまくりましたが、
みなさんウェルカムに受け入れてくださり、
楽しんで参加できたこと、また他のMCCの皆様が素晴らしく、
私にとっても大変学びの多い時間となりました。

今日は、そこで私が感じた
MCC(マスターコーチ)レベルにとって
大切なことをシェアしたいと思います。

1、相手の存在に興味を持ち探求すること

あるMCCはセッションの最初で
「今日はあなたを最初からずっと見ていた」というところからスタートしていました。
セッションを始める前からその人に興味を持ち、
言葉には現れてこないその人を探求しようとする姿勢が見受けられました。
コーチング初学者は、クライアントが話す言葉や内容に意識がいきますが、
マスターレベルは存在に意識がいきます。
その人の存在がどんなことを考え、どんな日々を送り、
どんな行動をしているのか、そこから探求をしていきます。

2、答えはコーチとクライアントの間にある

あるMCCがずばり「つまりあなたは〜だと思ってるんだ」と、
とても軽やかに相手の本心を伝えていました。
それは参加者にとっては「そんなことを言うんだ」と衝撃的だったようですが、
MCCの間では「クライアントは言葉にはしていないけれど、
本人も実はそう思っていたよね」とサラリとした見解に。

コーチング初学者は、自分が感じたことや思うことは、
言ってもいいだろうか、どのタイミングがいいのかといろいろ考えてしまいます。
なぜならそれは自分が感じたことだと思っているからです。
なので、そのエネルギーのままに伝えると
指示的なフィードバックになったり、強制力のある言葉になったりします。

マスターレベルは、自分が感じたことや思うことは、
「私」が感じる、というよりも「二人の間に湧いてきたもの」と考えます。
たまたま私がキャッチして伝えてみた、そんな感覚です。
伝えると言うよりも共有すると言う意識の方が強いかもしれません。

3、素のままで人と向き合う勇気を持つ

マスターレベルとそれ以外の違いは何か、
と質問されて私は以前自分のメンターから
言われた言葉を思い出しました。

マスターレベルがコーチをすると言うことは
蛇が脱皮した状態でコーチをするようなものだと。
その言葉から常に自分の殻(常識・思い込みなど)から脱皮しようとし、
脱皮した後は、感じやすく、傷つきやすく、
でもその状態を隠さずにそのままで
人と向き合う勇気を持つことであると、私は受け取りました。

マスターレベルに必要なのは、
スキルや知識だけではなく、
まさにその勇気を持つことが求められると、私は思っています。

 

と、今回のセミナーで学んだことを書いてみました。
書いて、私ができているか、というと全く別の話ではありますが、
そこを目指して体現しようとし続けることが、何よりも一番大事なマスターレベルの姿勢なのかと、
思った次第です。


 

 

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