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メルマガ「共創コーチング®」稲垣 友仁

【共創コーチング®︎コラム】「ストレスと回復」 〜ストレスが問題なのではない。 「回復」がかけていることが問題なのだ〜

おはようございます、稲垣友仁です。

ゴールデンウィークをいかがお過ごしでしょうか?

この時期は、旅行に行ったり家で休息を取ったりなど、
いつもと違った機会を持ち、英気を養う方も多いのではないかと思います。

今回はストレスマネジメントについてご紹介したいと思います。

ストレスマネジメント

以前、東京でポジティブ心理学のセミナーを受講した時に
タル・ベン・シャハー博士(ハーバードの人生を変える授業:著者)
という方のお話を伺うことがありました。

ポジティブ心理学プラクティショナー認定ワークショップ 「企業・教育・健康におけるWell-Beingの実践と応用」 2019年4月御成門タワーにて タル・ベン・シャハー博士

 

タル・ベン・シャハー博士は、ハーバード大で哲学・心理学の学位と組織行動学の博士号を取得後、同大学史上最も高い人気を集めた二つのコースを講義しました。ポジティブ心理学とリーダーシップの心理学です。現在はコロンビア大学でハピネス・スタディを教えています。

彼は昔コンサルタントだった時に、企業の人々にストレスの対処方法を教えていたそうです。

今日は、タル教授から聞いたストレスに対しての対峙方法を紹介したいと思います。

大切なのは、「回復」です。

筋肉を強くするために、ダンベルを上げ下げしてストレスをかけるのと同じように、
私たちの精神を強くするためには、適度なストレスは必要です。

筋肉も使わないと(ストレスをかけないと)衰えていくのと同じように、
精神にもストレスをかけないと衰えていく。

ただ、ストレスのかけ方が問題で、今日の私たちは時間がなく、
ずっとストレスにさらされている状態になっています。

スマフォなどを筆頭に世の中便利になっているのですが、
気持ちを休める暇がなくなっており、人によっては
ずっとストレスにさらされているかもしれません。

それが原因で起こる自律神経失調症など
色々な部分に弊害がや不調和が出てきています。

ストレスに大切なのは、「回復」です。

筋肉を鍛えていく時に、ずっとダンベルを上げ下げしすぎていると
筋肉が疲れてきて強くなりません。

筋肉を鍛えるときは、毎日トレーニングするのではなく、
一定の休息日をとって、筋肉を発達させていきます。

そうすると、より強くなるのです。

同じように、私たちの精神も適度な「回復」が必要なのです。

講演の中で博士が何度も言っていたのが、
『ストレスが問題なのではない。「回復」がかけていることが問題なのだ』
ということです。

しかし、忙しくなる私たちの状況に対して、
どのように時間をとって対処をしていけばいいのでしょうか?

博士は、日常の生活の中で小さくできる「マイクロレベル」と、
中ぐらいの「メゾレベル」と大きく回復の時間をとる「マクロ」レベルの
3つの回復のパターンがあると伝えていました。

この3つをそれぞれのレベルで活性化することで回復力が上がり、
ストレスへの対応は大きく変わるとおっしゃっていました。

ストレスの3つのレベル

●マイクロレベルの回復

博士は、ニューヨークの金融街で働くとても忙しい人々に
「2時間ごとに15分休憩を入れてください、瞑想したり・・・」と伝えたのですが、
彼らにはその時間がなかったそうです。

仕方なく、「2時間経ったら30秒3回深い深呼吸をするだけでも構いません。
それを毎日やって下さい」と言ったそうです。

それをやってもらったら、びっくりしたことに健康面のあらゆる数値が良くなり、
それだけではなく、仕事の効率も上がり成果も出たそうです。

ハードワークがあっても、きちんと休息をとればいいそうです。
2時間ごとに3回の深い深呼吸 30秒取るだけで、リラックスできる。
ここで大事な部分は、それをきちんと定期的にやるということです。

博士は、
「健康でハッピーになるために、大きな変化を入れる必要はない。
小さな変化を一貫しておこなうことで人生が変わる。」
とおっしゃっていました。

そのほかのレベルの回復についても簡単になりますが、下記に紹介します。

●メゾレベル(中間)の回復

良い睡眠をとることは創造性とイノベーションに不可欠。
生産性と主体的な関わり、肉体レベルでも精神的にも必要。
夜寝れなくても、自分を許すことも大事だ
横になっているだけでもいい回復期間になる。

●マクロレベル(大きな)の回復

休暇を取る 1週間、2週間あるとベストだが、
あなたにとってふさわしい休暇の形であればいい。

ということでした。

レースドライバーが、誰かに追い越されてしまうからピットストップに入りたくない、
と思って休みなく走っていると、タイヤが破裂したり、ガソリンがなくなったりします。

それと同じように、私たち人間も、
何かに追われて行動し続けてしまうと、同じような不具合が出て、
中には取り返しのつかないこともあります。

そうならないように、毎日小さいことでも対処していくことで、
健康で幸福な状態が手に入り、結果、
成果も出せ充実した人生を手に入れることができるのだと思います。

このゴールデンウィークはメゾレベルから
マクロレベルの回復も狙えるかもしれません。

しっかりと回復の時間を取り、ぜひ有意義な連休をお過ごしください。

稲垣友仁

2019年4月ポジティブ心理学プラクティショナー認定ワークショップ 「企業・教育・健康におけるWell-Beingの実践と応用」 左からエミリー・スミス、稲垣友仁、マーティン・セリグマン、エド・ディーナー

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