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メルマガ「共創コーチング®」稲垣 友仁

【共創コーチング®︎コラム】オシム氏が日本人に残した言葉

おはようございます。稲垣友仁です。
5月に入り、本当に新緑の美しい季節になりました。

昨日2022年5月1日、
サッカー元日本代表監督のイビチャ・オシム氏が亡くなったと発表されました。
80歳でした。

オシムさんは元ユーゴスラビア代表で活躍したサッカー選手でした。
その後、母国の代表チームの監督になり、
そして2003年〜2006年にサッカーJリーグのジェフ市原監督、
そして2006年〜2007年は日本代表監督を指揮しました。

彼から語られるサッカー理論はまさに哲学的で、
選手ばかりか周りのファンをもとりこにさせるオシム語録として
メディアでもよく取り上げられていました。
「走りながら考えるサッカー」などは有名で、物事を端的に伝える天才でした。

日本サッカー界は1993年に起点となったドーハの悲劇を境に、
その後はワールドカップには必ず出場する、アジアでは強国になりましたが、
それまではサッカー弱小国で、国際大会では韓国などになかなか勝てず、
ワールドカップは夢の世界でした。

しかし、このサッカー強国になるのに大きな役割を担ってくれたのが
外国人監督だと思います。

ワールドカップでの最高順位(2010年ベスト16、2018年ベスト16)を
出した当時は日本人監督でしたが、
2回ともワールドカップ予選の基盤は外国人監督が築いています。
2010年のワールドカップ躍進の元を辿るとオシムさんにたどり着きます。

ふたつの問い

オシムさんから繰り出された言葉の中でも特に、
今の私たち日本人に大切だなと思うメッセージが二つあります。
今日はそれを紹介したいと思います。

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勝つと大切な直すべき点が見えてこない。
歴史、戦争、原爆の上に立って考えるべき。
負けたことから最も教訓を学んでいる国は日本だ。
今は経済大国になっている。
失敗から学ぶ姿勢がなければ、サッカーは上達しない。
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世界基準があっても、日本は誰のまねもしない方がいい。
ほかの国にないものを持っている。
俊敏性、積極的な攻撃、高い技術。
でも、教育の段階から自由に判断することを許されていない。
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オシムさんはよく歴史を例に挙げていました。
歴史から導かれる原則には普遍的なものがあります。
その教訓を現実と照らし合わせながら実践すること
そして独自にあるユニークな強みを活かすことなどを、
幾度となく事例を変えて話していました。

彼から繰り出させる言葉に毎回感動していましたが、感動するだけではなく、
あらためて自分が実践できているかどうかを常に見ていきたいと思います。

「失敗から学ぶ姿勢」はあるか?(失敗しないためだけに生きていないか?)

「自由な感性で判断」できているか?(周りに妥協していないか?)

この二つの問いを常に持ち続けていきたいと思いました。

参考文献:
「オシムの言葉 フィールドの向こうに人生が見える 」(集英社文庫)
https://mshn.jp/r/?id=14kzy3131&sid=4758

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