おはようございます。稲垣陽子です。
先日、ある動画を見ました。
オンライン授業の導入に奮闘する小学校の先生の取り組みを追った番組です。
==
日テレNEWS24公式ページ
【デジタル先生と子供たちの1か月】
目撃!コロナ禍の小学校は?「俺たちの令和物語」
http://mshn.jp/r/?id=10uws2462&sid=4758
==
この環境の中で先生はオンラインやオフラインの授業に取り組んでいくのですが、そこで先生がたどり着いた一言が上記の
「学校で一番大事なのは余白だ」でした。
どういうことかというと、
オンライン授業は無駄な時間がなく、学習促進や、集中という点ではとても効果的。
でも教育という場では、友達と他愛もない話をする休み時間や給食の時間などの「余白時間」が人を育て、教育を促進している。
番組ではそこまで言語化していませんが、番組を見ながら、この先生の言いたいことを私はこのように解釈しました。
なぜなら、実際に、私も同じようなことを感じているからです。
当社も研修やセミナーはほとんどオンラインに切り替わり、今やオンライン開催が主流となっています。
実際に、オンライン開催をしてみて、主催する立場としてはやりやすいなと感じています。
なぜなら、教えることに集中できるんですね。
学んでほしいことを短時間で段取り良く伝えることができるので、効率もいいです。
会場への移動もなく、自宅でできるのでリラックスしてできます。
でも、受講者は二つの違いをどのように感じているのだろう、と思い、先日、当社のセミナーのオンラインもオフラインも両方参加したことがある受講生に感想を聞いてみました。
すると、オンラインの利点については、ほぼ私と同じような答えが返ってきました。
しかし、オフラインの利点については、以下のような答えが返ってきました。
それは、
・休憩中にみんなでお菓子を囲みながらワイワイと話ができるのがとても良かった
・みんなで一緒にお昼を食べるのが楽しかった
まさに、余白の部分ですよね。
しかも、本当にその時間が大切だったと熱をこめて話してくれるのです。
正直、私自身、その時間がそこまで良いものと捉えられているとは思っていなかったので、予想外ではありました。
良い授業をすれば満足度も上がり、学習効果も高いだろうと思っていましたが、それだけではないのですね。
学習とは関係ない「余白」の部分があることで、学習の成果はさらに高まるのだということが改めて理解できました。
確かに、うちのセミナーの休憩時間はすごく盛り上がるのです。みなさん、お菓子を囲んで喋りまくっている。
きっと、そこで交わされる何気ない会話に励まされたり、思考が整理されたりしていたのだと思います。
また、仲間としての信頼関係も高まっていくのですね。
講師の立場からすると、休憩時間はこちらがコントロールできない自由な時間です。なので、考えようによってはリスクもあります。
でも、そのコントロールできない「余白」の部分が、人を自由にさせ、主体的にさせる感覚を養っているとも言えるのでしょう。
「心理的安全性」や「動機付け」はコーチングでも大きなテーマですが、それは適度な「余白」が一助を担っているのかもしれません。
明日から9月がスタートしますが、今週はぜひ皆さんなりの「余白」に意識を向けて過ごしてみてくださいね。
参照映像
==
日テレNEWS24公式ページ
【デジタル先生と子供たちの1か月】
目撃!コロナ禍の小学校は?「俺たちの令和物語」
http://mshn.jp/r/?id=10uwt2462&sid=4758
該当の言葉は最後の17分前後に出てきます
==
※上記のコラムは、当社発行メルマガに掲載されたバックナンバーです。下記のバナーから登録いただけば、毎週月曜日朝8時に、このようなコラムが届きます。意識をもって一週間を始めることができます。