おはようございます。稲垣陽子です。
コーチングをしようと思っていても、ついティーチングをしたくなる
最初は部下の話を聞こうと思っていても気づくと自分が喋っている
どうしたらいいでしょうか、とよく企業のリーダーの方から相談を受けます。
そんなとき私は、上司側に伝えたいアイデアがあるのならぜひ伝えてください、と言ってます。
でもただ伝えるのではなく、そこから新しいアイデアや価値が生まれるような「掛け算のコミュニケーション」になることを意識をしてね、とお伝えしています。
では、掛け算のコミュニケーションとはどんなものでしょうか。
それがまさに「共創コーチング」なのですが、
自分に伝えたいことがあるのに、相手にへりくだって、「どう思うの?」と引き出すだけでもダメですし、「こうした方がいい」と押し付けてもうまくいきません。
相手も、そして自分も新しいアイデアやひらめきが生まれるような関係の中で対話が行われることが大切です。
つまり、コミュニケーションの技術だけではなく、お互いが平常心で主体的に意見を言い合える「対等」な関係が大切になります。
でも、対等って言われても・・・ですよね。
例えば、相手が上司や部下など、立場や年齢役職が違えば「対等」を感じることは難しく思うでしょう。
では、そんな中でもどうしたら相手との関係に対等性を築くことができるでしょうか。
一つの方法は相手の中に自分にもある「同じ」部分を探すことです。
それは、故郷が同じとか、部署が同じ、趣味が一緒と言った外側の共通点ではなく、
内側の部分、例えば、今自分は不安だけど相手も同じように不安を感じているんだなとか、自分もストレス感じているけれど、この人も理由や状況は違うけれど、ストレスを感じている点では同じだな、など、
思いや感情、気持ちの部分で「同じ」はないだろうか、と探すことです。
私は以前、どうしても苦手に感じる人がいました。どうしてここでこんな皮肉を言うんだろう、こんな顔をして笑うんだろう、と正直、生理的に受け付けない、というところまでいったことがあります。
でも、ある時、その方から奥様との馴れ初めを聞いたのです。その時に、この人が誰かを好きになるという感覚は、私と一緒だな、と、「同じだ」と思った瞬間がありました。
それから、その人と構えずに話せるようになりました。相手の話や表情も気にならず、こちらが言いたいことを言えるようになりましたし、気持ちもかなり楽になったという体験があります。
目の前の人と、違いはたくさんあるけれど、人として同じ部分はどこだろう?あるいは、同じだとしたら、今、どんな言葉を投げかけることができるだろうか?
そこからスタートするのが共創であり、対等な関係が築けるのではと思います。
ぜひ今週は対等を意識して目の前の人と関わってみてくださいね!
では、今週も素敵な1週間をお過ごしください。
※上記のコラムは、当社発行メルマガに掲載されたバックナンバーです。下記のバナーから登録いただけば、毎週月曜日朝8時に、このようなコラムが届きます。意識をもって一週間を始めることができます。