おはようございます。稲垣陽子です。
今年に入ってから、京セラの稲盛和夫さんの
「盛和塾」に入塾し、経営について勉強しています。
経営者としてきちんと経営ができるよう勉強したいという思いと、
普段、社長やリーダーのコーチをしているので、
クライアントさんに還元できればという思いで、参加しています。
これが・・・とても楽しいのです。
毎回ワクワクした気持ちで参加しています。
そこで、今日は稲盛さんのお話の中から印象に残った話を一つ。
稲盛さんはフィロソフィー(哲学)を大事にされています。
それは、どんな会社にしたいのか、どんな人生にしたいのか、
個人の人生観にもつながってきます。(と、私は解釈しています・・)
一緒に働く仲間とは、このフィロソフィーを共有していくのですが、
中には、どうしても合わない人が出てきます。
その時に、稲盛さんはどうしたか。
三日三晩、話し合ったそうです。
何を話し合うかというと、
相手のフィロソフィーを変えようとするのではなく、
お前さんと自分のフィロソフィーは違うということを徹底的に話したそうです。
そして、一緒に働くよりも、別の人生を歩んだ方がお互いに良いということを話したそうです。
ご本人の言葉を借りると、
「フィロソフィーが違う、と言っているのに、本人がそんなことはない、というから、
仕方ないから、家に連れてきて、ご飯を食べさせ、お風呂に入れて、
三日三晩「違う」ということを話し合った。」
というようなことを話していました。
この話を聞いて、もしも私だったら・・・
考え方の合わない部下がいた場合、
恐らく面と向かって話すことを避けたくなるのでは、と思ったのです。
話せばいがみ合いにもなるだろうし、
嫌な気持ちになりそうです。
しかも、そんな人と3日も寝食を共にするのは・・・できれば避けたいです。
実際に、色々な会社さんでこのようなケースの相談を受けてきました。
大抵、私の感想と似たような感想を持つ方が多いです。
多くの場合、組織と考え方が合わない人は、
なんとなく周りが煙たく感じ、関わりが薄くなったり、特定の人としか話さなくなってしまったりします。
つまり、コミュニケーションが希薄で、信頼関係も薄れている事が多くなります。
そんな中で、何か組織に不利益が生じれば、
組織としては、いかに波風を最小にして辞めてもらうか、
という話になってしまいます。
よって、一般的には、当たらず障らず穏やかに関係を終わらそうとします。
3日3晩、相手のために寝食を共にして語り合う、なんてことは想像できません。
でも、稲盛さんはそんなことを考えてはいない、のだと思います。
波風が立とうが、罵倒されようが、
「俺の人生観はこれだ、お前さんの人生観はなんや?」
これが明らかになる方が尊いと思い、
そこをめがけて関わっているのだと思います。
しかも、妥協なく徹底的に。
辞めるとか辞めないとかは、その後についてくる事なのでしょう。
リーダーの人生観が問われますね。