コーチング・システムズの稲垣友仁です。こんにちは。
現在、宇都宮大学で行われている科学人材育成
プログラム『ip-U(アイピーユー)』という、
国の委託事業の取り組みに、講師として参加さ
せて頂いています。
※ip-Uとは、下記の略称
incubation Program for innovative students
at Utsunomiya University
この『ip-U(アイピーユー)』は、未来の研究
者やエンジニア、クリエーター、理数系教員を
育てるプログラムで各大学において独自の育成
方法を考えて取り組まれています。
宇都宮大学では、他大学と違い、「コーチング」
を取り入れた育成方法に取り組まれており、そこ
で、私たちの「共創コーチング」に白羽の矢が立
ったわけです。
学生さんたちには、セルフコーチングで目標達成
(共創コーチングのリード・トゥ・ゴール)の
方法をお伝えし、それを実践してもらっています。http://www.coaching-syst.co.jp/school/leadtogoal.html
そして、選抜した何名かの学生さんに対して、
1対1の「パーソナルコーチング」を行い、実際
の研究テーマを深く追及するためのサポートをし
才能を開発していきます。
先月8月4日に、第1回目のセルフコーチングの
授業を行い、日常の実践状況について、参加者か
らレポートが送られてきました。
レポートは、月に1回、提出することになっていま
す。全員のレポートに目を通し、赤ペンを入ると
いう地道な作業を行っています。
そのレポートの中に「コーチへの質問」という
項目があり、その質問が大変興味深く、実際の
企業や教育現場でも参考になるかと思い、今日は
その一部をご紹介したいと思います。
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【セルフコーチング】
★先送りする性格
Q. 私は、「先送りしてしまう」、「飽きっぽい」
「すぐにやめる」、「弱い自分など」の性格なの
ですが、直すにはどうしたらいいですか?
A. 性格というのは、なかなか変えることができま
せん。性格に合った取り組みを考えることが大切
です。
飽きっぽい性格の方は、気分が変わりやすいので
決めたことをやり続けるのは難しいでしょう。
そこで、計画を決めて実行する段階で、臨機応変
に行動を変更してもいいと思っていると、少し
気が楽になると思います。
例えば、英語をやることになっていたけど、気分
的に、物理の方が良かったら、物理に切り替える。
英語の文法をやることになっていたとして、気分
が乗らなかったら、英語の音楽を聴くとか、集中
力を持続することが難しいので、断片的でも良い
ので、こうした切り替えを続けることで、最終的
に全てを完了する、という方法が最適です。
飽きっぽい性格の方は、臨機応変力はあるので、
その力を上手に使うことで、目標達成をしやすく
なります。
★持続性に欠ける
Q. 一度決めてもすぐにやめてしまい、やめたこと
に気づき、またやり始めるということを繰り返し
ています。
こうした自分の流れを変え、ずっと継続してやり
続けることができるようになるにはどうしたら
いいですか?
A. 「続ける」ことは大切なことなのですが、それ
を行う意味が、自分自身の中で理解できていない
と、頑張ることができません。
「それを何としてもやりたい」「なんとしても
やりきらなければ」というものにすることが大切
です。
そのためには、「これをやりきることで、自分に
どんなメリットがあるのか」、「将来のビジョン
とどうつながっているのか」ということを、自問
自答で確認してみることが大切です。
人間は、「どうでもよい事」には力が入りません。
ですので、「やらなければ」「やりたい」という
ところに自分を持っていくための『意味づけ』を
自分の中でやっている人が継続してやり続ける
ことができるのです。
行動に対しての理由づけが、継続した行動の源と
なります。
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【コミュニケーション】
★プレゼンテーション
A. 私は、人前で発表する時には、極度に緊張して
しまい、声が震えて自分が何を言っているのかも
分からなくなってしまいます。
そのため、人にうまく自分の気持ちや考えなどを
伝えることが出来ません。
今まで緊張して、上手く伝えることがほとんど
できませんでしたが、練習を重ねれば、上手く
発表することが出来るでしょうか?
Q. はい、練習を重ねれば必ず出来るようになり
ます。
まずは、積極的に「数」をこなすことです。
この3か月は、上手く話そうとはせず、どんどん
場数を経験して行ってください。
上手く言おうとしなければ、とりあえず声が震え
ることは数回でなくなると思います。
声の震えは、皆からどう思われているかという評
価を気にしているところからきます。
その呪縛から解かれるには、誰になんと言われよ
うと自分の話したいことを話したいように話すこ
とです。評価はそのあと自分で行いましょう。
あなたが普段話しているように、みんなではなく
仲の良い友達一人に向かって、自由に話すイメー
ジです。
そんな中でポイントをつかんでいきます。
声の震えが徐々に少なくなってきたら、次の段
階へ行きましょう。
また教えてくださいね。
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いかがでしたか?
これは、ほんの一部ですが、このように学生さん
と、講義の後のフォローアップとして、質問を
受けてお答えするということを行っています。
もちろん、これらの答えは、「この質問には、
この答え」という定型文があるわけではなく、各
学生さんごとに合わせた回答をするように心がけ
ています。
こちらが一方的にアドバイスするのではなく、
その人に合わせた、問題解決策を共に探っていく
のが、共創コーチングのアプローチになります。
その基本的な考えを元に、セルフコーチング力を
高め、彼ら自身のスキルを高め、自分の掲げた
目標達成率を高める取り組みを行っています。
次回の基礎コースは
リードトゥゴール!
まさに目標に向かっていかに進んでいくのかをサポートしていく
コーチングのダイナミックな部分が学べる二日間です。
詳細ページができましたので、詳しくはこちらからご覧ください。