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メルマガ「共創コーチング®」共創コーチ養成スクール稲垣 友仁

愛のムチ

おはようございます。稲垣友仁です。
昨日は、44回目の誕生日を迎えました。
ここまで、生きてこられたのも、生み育ててくれた両親と、一緒に暮らしている妻・息子、そして周りの方々の支えあってこそだと思います。あと、このメールを読んでいただいている方々がいることも励みになっています。本当にありがとうございます。

さて、先日、私の小学校5・6年の担任だった先生が亡くなりました。

先生のご遺志で、少人数での家族葬を望んでおられたようなのですが、生前にご自分が亡くなった時に連絡する人のリストを書いていた中に、私の名前があったということで、ご家族から連絡をいただき、お通夜に行かせていただきました。

今でも、小学校5・6年のクラスメイトと集まって、当時の思い出話をよくします。
それぐらい、インパクトの強い先生であり、クラスでした。
僕自身はこの5・6年で自主性がグンと伸びて自信がついた時期でもあります。

それだけに限らず、教師になったのも、そしてコーチとして教育の中にコーチングの大切さを伝えているのも、このクラスでの経験があったからこそだと、今になって気づきました。

その先生は、「愛のムチ」という竹の棒を持っていて、男女構わず悪いことをした者のお尻をバシバシたたいていました。
今ではありえないでしょうが、僕たちクラスメイトがたまに集まると、思い出話の中によく出てくる光景です。

しかし、この先生が怖かったという印象よりも、僕たちをイキイキ、伸び伸びとさせてくれたという印象が強くあります。

先生は他の先生とは違う下記の取り組みを行っていました。

・授業は手を挙げずに自由に意見を言っていく
・宿題はない。一人学びという自由ノートがあって、そこにやりたいことを書いていく
・先生の机は前ではなく、後ろにある
・羽木先生という名前なこともあって、通称「おはぎさん」と自分のことを呼んでいる
・記念日には、クラスにいる子の親が経営している饅頭屋さんからおはぎを注文して食べさせてくれた

よく、自主性を伸ばしたいと言っている上司や親に会いますが、では、あなたは自主性を伸ばすためにどのような取り組みを行っていますか?という問いに明確な答を出してくる方は少ないです。

先生が目指されていたのは、あきらかに一人一人の自主性を伸ばすということ。
愛のムチは、そのために「厳しく行くぞ」というメッセージになっていたのだと今になって分かります。

先生は、そういった自主性を伸ばすための具体的な取り組みを、いくつか形にして取り組まれていました。

僕は、この先生の意思と情熱、そして仕組みの中で自主性の芽が出てくるのを実体験しました。

先生が教えていた、数ある教え子の中から、リストに挙げてくれていた意味は分かりませんが、きっと、先生が取り組んでいた遺志を引き継いでくれよというサインだと思って、これからも多くの人々に伝え、教育に貢献していきたいと思います。

今週は、相手の自主性を引き出すために、あなたなりの方針を形にすることを考えてみて下さい。
具体的な方針として形にするには勇気や力がいることです。
しかし、その勇気や力を入れるからこそ相手に伝わるものだと思います。

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