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メルマガ「共創コーチング®」共創コーチ養成スクール稲垣 陽子

姿勢を点検する

おはようございます。稲垣陽子です。

先日、息子が通っている小学校の教育講演会で、群馬大学大学院の片田敏孝教授の話を拝聴しました。
片田先生は防災研究者として釜石市の防災教育を指導してきた方であり、東日本大震災の際には、その教えのおかげで99.8%の子ども達が津波から逃れることができました。「釜石の奇跡」として耳にしたことがある方も多いかもしれません。

彼の教えの本質は
「(災害時に)どうしたら人はより良い行動を主体的におこせるか」という指導であり、コーチングにも通じるところがあるので、今日はそこから学んだことをベースにお伝えしたいと思います。

先生は、人が行動を起こすポイントとして3つを挙げていました。
1、知識
2、脅し
3、姿勢

1の知識とはなぜ行動を起こす必要があるのか、という知識です。
災害であればなぜ避難しなければならないのか、とか、どんな時が危ないのか、という知識になりますね。でも知識は与えるだけでは人を主体的にさせないそうです。なぜなら一つの知識が入ればそれに付随する様々な知識も入ってくる からです。
実際に「災害が来たら逃げる」というのは誰もが知っている、でも多くの人が逃げない。なぜなら、「今までも大丈夫だった」「ハザードマップではう ちは安全圏だから」という知識も入ってくる。結局どの知識に頼ろうかという思考になり、本当に今何が必要なのかという行動を時には鈍らせてしまう ことがあるのでしょう。

2、脅しは、行動を起こす上では役に立つかもしれません。でも先生は脅しをベースにした行動はそれを嫌いになる、と言っていました。
確かに「毎月 アポイント10件とるまで家に帰れない」と言われれば、必死に働くかもしれませんが、そんな会社にいつまでもいたいとは思わないですよね。

3、最後は「姿勢」です。自分はそのときどうするかというあり方であり、「自分は~する」と決めることで作られると私は捉えました。
人に会ったら 挨拶をすると決めている、災害が来たら~に逃げると決めている、など、がその人の姿勢であり、その姿勢に基づいて起こす行動は自然と主体的になります。

そして、今回学んだことは、意志ある姿勢は人に影響を与えるということ。
実際に「津波が来るぞ、逃げろ!」と最初に走り出したのは中学生で、その 姿に多くの人が高台に向かう行動を起こしたそうです。
また、一つの姿勢を多くの人が共有すれば、それが組織であれば企業風土に、家族であれば家風につながるのでしょう。

「姿勢」は自分の人生を主体的にさせるだけではなく,周りにも影響を与える。
と、したら、私はどんな姿勢を持っていたいか、というのを深く考えさせられました。

今週は宜しければ、自分なりの「姿勢」を点検してみましょう。自分はどんな姿勢を持っているか、その姿勢は大事にしたいものなのか、もしそうでな ければどんな姿勢を持っていたいか・・・。
私もトライしたいと思います。

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