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メルマガ「共創コーチング®」稲垣 陽子

【共創コーチング®︎コラム】あなたの面談スタイルは?

おはようございます。稲垣陽子です。

最近リアル研修が増えてきています。

先週は1on1ミーティングの研修が2回ありました。

1on1ミーティングとは上司が部下と定期的に行う面談のことです。
日本では、2017年に本間浩輔さんの著書「ヤフーの1on1」が
出版されてから広がってきました。

それまで日本で面談と言えば、年数回程度行う評価面談や、
何か問題があったときや新しいプロジェクトの打ち合わせなど、
業務中心で行われることが一般的でした。

しかし、ヤフーの1on1が広まってから、
日本の企業でも部下の成長を促し
パフォーマンスをマネジメントしていくことを目的に、
1〜2週間に1回、30分から60分の時間をとって
定期的に面談を行なうリーダーが増えてきました。

ただし面談はクローズドな世界。
実際に面談は会議室など密室で行われることが多いため、
どのような面談がうまくいく面談なのか、なかなか知ることができません。

4つの面談の型について

私は立場上、いろいろな人の面談のオブザーブもしています。
そこで、今日は一般的に実施されている面談の型についてご紹介します。

1、部下に寄り添い話したいことを聞いてあげる
「優しいお兄さん(お姉さん)タイプ」

これは実際にはとても多いパターンかなと思います。
部下の話を親身に寄り添い聞いてあげます。
二人の間に安心感や信頼感の構築というメリットはあるでしょう。
しかし、寄り添いすぎて予定の1時間を大幅に超えて
2時間聞いてしまった、などもよく聞きます。

また、愚痴を吐露した場合、すっきりしたと思う人と、
余計なことを言ったのではという不安感も出てくる場合があります。

やはり面談はきちんと決められた枠の中で、
目的に向かって対話を作ることが大切です。

2、スイッチオンでティーチングが始まる
「無自覚のお説教タイプ」

以前オブザーブしていたリーダーの方が、
最初は相手が主体的になるように話を聞いていたのですが、
途中からどうもスイッチが入ったようで、
いきなりティーチングし始めました。

後でその方に「ティーチングしてましたね」と言うと、
「そうでしたかね?」とあまり自覚がない様子。
「あ、そういえばアドバイスしましたよね」とおっしゃったので、
「何分してたと思いますか?」と聞くと「5分くらいかな?」とおっしゃったので、
私は「いえ、13分です」とお伝えするとびっくりしていました。

伝えたいことがみえてくるとつい気持ちよく話してしまう上司が多いのも現状です。
相手のために言いたいことがたくさんある気持ちもわかるのですが、
それが部下を依存にさせ、
自発的なエネルギーを落としている可能性もあります。

3、マニュアルなどに沿って聞くべきことが決まっている
「誠実なインタビュアータイプ」

事前にびっしりと質問項目を用意している上司もいます。
悪くはないですが、面談はなまものです。
一つの質問を皮切りに出てくる言葉を深めたり、
広げたりすることで部下の視点や意欲も変わります。
それを共有できた、と言う感覚が部下との関係性を深めてくれるのです。

上司の「聞きたいことが聞けた」では、
部下にとってはそれほど意味はありません。
また、これからの時代、紋切り型の質問なら
AIの方がよっぽどセンスの良い質問をしてくれるでしょう。

4、面談は形だけ。大事なことは飲み会で
「本音と建前の使い分けタイプ」

「形だから、とりあえずやるね」そんな感じで進む面談も見受けられます。
これは本音と建前は違うんだと言うメッセージを送っていることになります。
そんなメッセージが上司から送られたら部下も本気で話をすることはできません。

こうなる理由はいろいろあります。
組織の心理的安全性が低いケースが多いですが、
単純に上司の「テレ」「恥」がさせているケースもあります。
本気、本音を出してしまったら、自分のリーダーとしての至らなさがバレてしまう、
そんな深層心理が潜んでいませんか。

相手が本気で話さない限り、
こちらも本気で話す必要はありませんものね。

コーチング的対話

どうでしょうか?
この4つが悪いわけではありません。
自覚的にできているのなら、
それは部下との安全な関係を作る上で役に立つでしょう。

しかし、部下の自律的な成長を促そうと思うと、
これらの型だけでは難しいです。
コーチング的対話は必須となります。

コーチング的対話については、youtubeでお伝えしていますので、
そちらをご覧いただければと思いますが、
まずは、ご自身の面談について自覚的になるところからスタートしてみましょう。

普段自分はどんな面談を行なっているか、
自覚的に振り返ってみてください。
その時の振り返りのポイントは相手の反応です。
相手が気持ちよく話しているのか、そうではないのか、
その辺を意識することで、自分がどの型にはまっているのか、
客観的に見えてくることがあります。
今週はぜひ振り返ってみてくださいね。

【参考動画】
実際のやり方のポイントをまとめた動画です。
30分の面談をどのようにやればいいのかお伝えしています。

共創式1on1ミーティング②

共創式1on1ミーティング③

共創式1on1ミーティング④

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