おはようございます。稲垣友仁です。
いつも京都に行くと龍安寺(りょうあんじ)というお寺によく行きます。
ここの枯山水の庭である「石庭」と呼ばれる庭は、
世界遺産にも登録されているのでご存知の方もみえるかもしれません。
ここの縁側に座ってこの庭を見ていると、
だんだん心が落ち着いてきていい感じになれます。
しかし、僕が好きなのは、その縁側の裏にある蹲踞(つくばい)とよばれるもので、
写真のようなものです。これをよく見に行きます。
この「つくばい」をよく見ていくと、何か漢字が書いてあります。
なんて書いてあるかご存知でしょうか。
ここに書いてある言葉は、
吾唯足知(われ ただ たるを しる)
と読みます。
漢字の口の部分が全て一緒でそれをうまく使って作ってますよね。
どういう意味かというと、
「私は、ただただ、自分自身が満たされていることを知る」
ということ。
これを見ると、ホッとします。
日常は、
もっとやらなきゃ、もっと成長しなきゃ、
もっといい方法があるかもしれない、
こんな自分ではまだまだだ、こんなことでは人に受け入れてもらえない・・・など、
今の自分では足りないという脅迫観念にかられて、
私たちは常に何かに追い立てられているように動いています。
しかし、
そんなに今の自分はダメなのでしょうか?
変わらなければいけないでしょうか?
いろいろな困難にも勇気を持って立ち向かい、
だめだったこともあったけど、ここまで来たじゃないですか。
それだけですごいことだと思います。
お金や名声などなくとも、今の自分に満足することができれば、
それだけで幸せで、何より自分自身を取り戻しパワーも上がるものです。
と、勝手にそんな意味だと僕は捉えて、つくばいを見ると、
自分自身が満たされている感じがして、
心が整ってきます。
今日は祝日ということで、
自分自身が満たされている感覚を感じることに
時間を使って心を整えてみてください。
海を見にいくなど自然にでかけたり、
瞑想や呼吸法をするなど静かな時間をとったり、
美味しい好きなものを食べたり、
ただただ好きなことを1日やる日にしたり、
何もしないと決めて自然の流れに任せて動いてみたりなど、
自分自身を感じる時間になればと思います。
今日は仕事だという方は、
またどこかで自分が満たされている感じを味わってみてください。
写真提供:PIXTA
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