おはようございます。稲垣友仁です。
6月は色々な場所で講演を行わせていただいています。
オンラインもありますが、今年はリアルが増えてきました。
ある教員向けコーチング講演の質疑応答で、
教員の方から下記のような質問を受けました。
(下記のやりとりは、読者向けに内容を編集しています)
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質問:
以前にも違う場所で稲垣さんの講演を聞きました。
コーチングは大事だということは分かるのですが、
現場に戻るとやっぱりいつもの自分に戻ってしまい、
つい話したり、指示命令系になってしまうんですよね。
何かコーチングを自然と行えるコツはないでしょうか?
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*下記は、上記の質問に対するやりとりです
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■私:「先生がコーチングを使う場面で、
目指している目標を教えてもらってもいいですか?」
★相手:「陸上部の顧問をしてますが、
その部活動で子どもたちが活躍することです。
■私:「『活躍』ってどうなることですか?全国に出場するとか?」
★相手:「県大会に半分ぐらいの生徒が出場することです。」
■私:「なるほど、では半分って何人ですか?」
★相手:「14名です。」
■私:「とすると先生の目標は、
「部活動員の14名が県大会に出ること」になりますかね?」
★相手:「まあ、そうなりますね。はい。」
■私:「先生にとって、チャレンジングな目標って何人になることですか?」
★相手:「えっ?」
■私:「その目標は本当に目指したいですか?というか、目指してますか?」
★相手:「えっ?・・・、あっ、自分は本気では目指してないかもですね。」
■私:「どういう感じなんですか?」
★相手:「行けたらいいなと思っている感じです。」
■私:「なるほど・・・、ここまで話して
『コーチングを自然に使えるコツ』という質問に対しては
どこまで答えが見つかりました?」
★相手:「私はコーチングをどの場面で使うのか、
目標を明確にしていませんでした。
だからこうなっているのかなと思いました。
やっぱり本気で目指さなければ、
手っ取り早い前の方法になってしまうのですかね。」
■私:「そうかもしれませんね。コツも大切なのですが、
明確な目標があって、そこに動機とか熱意が
必要かもしれませんね・・・。」
以前読んだ本で、日本一の大投資家であった故:竹田和平さんが、
下記のようなことをおっしゃっていました。
「成功したければ、動機が必要だがね(名古屋弁)。
動機があるやつは成功するまで気がもつけど、
動機がおらん奴は成功するまで気が持たんねぇ」
『日本一の大投資家から教わった人生でもっとも大切なこと』
本田晃一(著) フォレスト出版
また経営の神様と言われる松下幸之助さんは、
下記のようなことをおっしゃっていました。
「熱意が事を成し遂げる:
成功するためには知識も大事、才能も大事。
だがそれ以上に大事なのは、
何としてもそれを成功させたいという烈々たる熱意である。
強い熱意さえあれば、その懸命な姿が周囲を動かし、
事も自ずと成し遂げられる」
panasonic カレンダー 松下幸之助の言葉より
何か事をうまく行かせるには、
「これをやり遂げたい」「これやってみるとどうなるだろう」などの
強い興味関心や動機とつながっていくことが大切だと思います。
その動機に沿った「いい目標」を立てられると、
それを見る度に自分自身をドライブし、
困難や苦労も乗り越える原動力になるのだと思います。
コーチングでは、目標設定は非常に重要な意味を持ってきます。
「これは絶対にやりきりたい。」
「これをやらなければ自分じゃない」
そう思えるような目標を、時間をかけてでも作ることができたら、
人はほうっておいてもその目標に向けて進んでいきます。
そういった「プロセス」を経ることが何より大事で、
これをやれば何事もうまくいくという方法はそうそうないと思います。
ではそのような目標を設定するにはどうすればいいのか?
それについては再来週の私のメルマガで紹介していきたいと思います。
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