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メルマガ「共創コーチング®」稲垣 友仁

【共創コーチング®︎コラム】人を遺(のこ)すを上とする

おはようございます、稲垣友仁です。

主体性を伸ばす

小学校5・6年生の担任の先生が、
戦争へ行ったという経験がある男の先生でした。

いつも「愛のムチ」と書かれた竹の棒を持っていて、
忘れ物をしたり、掃除をサボったりなど悪いことをすると、
それでお尻を叩かれるということが恒例になっていました。

でも、その先生が持ったクラスはとても皆が主体的になっていきます。
僕たちのクラスもそうでした。

後に生徒会の役員をやったり、
部活動でキャプテンを任されるなど
リーダーも結構育っていたように思います。

この先生の方針として、
宿題はないですし(自分で作って行う形)、
授業中はコの字型に座り、発言は手を上げるのではなく、
みんな自由に休み時間に友達と雑談するかのような感じで話すので、盛り上がります。
先生もどこか楽しんでみんなに質問しながら授業を進めていました。

そして何より先生は僕達と対等でした。
その先生の名前は羽木先生と言いますが、
「おはぎさん」という名称でみんな呼んでいました。
いつもみんなと笑いながら話をしていた印象があります。

本当に僕はこの先生のもとで主体性を伸ばしてもらったという思いがあります。
いろいろな力が伸びました。

優しく、何よりも僕たちを信頼してくれて、
厳しい時は厳しく対峙する。

一貫性があり、人間性のある先生に触れられたことは、
僕の大きな宝となっているように思います。

人を遺す

話は変わりますが、
先日、プロ野球セリーグでヤクルトが2年連続の優勝を果たしました。
ヤクルトの監督は高津監督という方で、
故・野村克也さんの教えや考え方を受け継いでいると言われています。

野村克也さんの教え子とされている監督や成功している選手はたくさんいて、
今の日本ハムファイターズの新庄監督もその影響を受けたと言われています。

生前に野村さんが語っていた下記の言葉が印象的で、
今日のメルマガをここまで書いてきました。

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「財を遺(のこ)すは下、仕事を遺すは中、人を遺すを上とする」

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この言葉は、明治から昭和初期にかけて活躍した政治家、後藤新平の名言で、
野村さんはこの言葉を、とても大切にしていたそうです。
財産を築いたり、仕事で業績をあげたりすること以上に、
人を育てることは難しく、それゆえ価値があるという。
指導者として大切にしていたのは “選手の個性を見極めることの大切さ”だったと言います。

*「NHK WEb アスリート×ことば」より抜粋

冒頭に書いた羽木先生も
「進んでするのは上の上、人見てするのは中の中、言われてするのは下の下」
というような言葉をよく言っていました。
昭和初期は上中下で表すのが流行ったのでしょうかね。

お金を生み出すことも、
これからの日本にとっては特に大切なことになるのかと思いますが、
個別にお金を増やすだけでは、
本当の意味での豊かさにはつながっていかないように思います。

自分だけではなく、皆が豊かになるためにも、
皆を配慮でき、牽引できるリーダーを育てるということは、
全てのキーになってくるのではないかと思います。

全ての活動を通して、
「人を遺す」というとおこがましいですが、
丁寧に人と関わっていきたいなと思いました。

NHK WEb アスリート×ことば
https://mshn.jp/r/?id=15l123131&sid=4758

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