記事一覧
メルマガ「共創コーチング®」稲垣 陽子

【共創コーチング®︎コラム】稲盛和夫さんから学ぶ「具体的な目標を立てる」真意とは?

おはようございます。稲垣陽子です。

8月24日に京セラの創業者である稲盛和夫さんがお亡くなりになりました。

私は、2017年から2019年までの短い期間でしたが
盛和塾に入塾して、稲盛哲学を学ばせていただいてました。

経営者仲間たちと稲盛さんのDVDを見て感想を伝えあったり、
毎週日曜日の夜までに塾が発行している機関紙を一冊読んで
感想を書くという機関紙マラソンというのにも参加していました。

学びは難しく、正直、当時の私には表面的な
ことしか理解はできませんでした。
でも、辞めずに続けていたのは分からないなりにも
稲盛さんの教えを学ぶと、心がスカッとして、
明日への元気がみなぎってくるのでした。

今日はその頃書いた記事を追悼の意を込めて
転載させていただきます。

稲盛和夫さんから学んだ具体的な目標の意味

京セラの創業者稲盛和夫さんの考え方に
「経営の12か条」というのがあります。

これは、稲盛さんが経営者としての経験を通して
導いた経営の原理原則を12個にまとめたものです。

その中の2条には「具体的な目標を立てる」とあります。

目標は毎日何をすればいいのか、
明確に分かるくらい数値などを使って空間的、
時間的にも具体的にしましょう、
と言っています。

しかし、稲盛さんは、長期の経営計画は
立てる必要はない、と言います。

なぜなら、長期の計画を立案しても、
なかなか達成できるものではないからです。

必ず予測を超えた事態が生じ、
修正が必要になったり、
計画を放棄せざる状態になるからです。

そうして、計画が反故になる体験が積まれれば、
「どうせ達成しなくてもいいだろう」とそれに挑戦
する意欲までもが失われます。

それよりも、まずは一年の目標を立てる。
一年くらいなら、それほど差異は生じないからです。

そして、必ずそれを達成するために、
毎日何をすればいいのか、具体的な目標を立てて
それを日々確実に実行していく状態を作ります。

そうするとすべきことがわかるので、
毎日に一生懸命になれる。
そうやって1日1日を大事に過ごしていくことで、
来年、再来年が自然と見えてくる、と言います。

つまり、具体的な目標を立てる、というのは、
日々に一生懸命になれよ、というメッセージなのだと
私は受け取りました。

別の書籍にはこんな風に書いてありました。

「今日1日を一生懸命働くことで、明日が見えてくる、
明日を一生懸命に生きれば、1週間が見えてくる。
今年を一生懸命に生きれば、来年が見えてくる。

見ようとしなくても見えてくるのだから、
瞬間瞬間に全力を傾注して生きればいい」

心を高めるために

この考えのベースには、中村天風さんの下記の言葉が
礎になっていると思われます。

「新しい計画の成就はただ不撓不屈(ふとうふくつ)の一心にあり。
さらばひたむきにただ想え、気高く、強く、一筋に」

これはJAL再生の時に稲盛さんが軸として掲げた
言葉でもあります。

ひたむきに思い、実行していく。
でも、何のために?

目標は何のためにあるのか、
稲盛さんは「心を高める」ためと言っています。

目標に向かって動きながら、
低次元の自我を押さえ、高次元の真我、
つまり美しい慈悲に溢れた利他の心というものが
出るように自分をトレーニングしていくこと。

それが「心を高める」ことだと言っています。

心を高めるために具体的な目標を立てる。
どうでしょうか、みなさんの目標はそうなっているでしょうか。
今週はぜひ今一度ご自身の目標を振り返ってみませんか。

改めて、パラパラと昔の機関紙を読み返していたら、

「たった1回しかないこの人生を素晴らしく悔いのない
人生を生きてみたいと思っているだけだ」と
稲盛さんが話している言葉が目に入りました。

稲盛さんにとって悔いのない人生とは、
何を手に入れたかではなく、どれだけ心を
高められたか、だったのではと推測します。

では、今週も素敵な1週間をお過ごしください。

参考文献
盛和塾機関誌 13、14,102,103,134号

————————

※上記のコラムは、当社発行メルマガに掲載されたバックナンバーです。
下記のバナーから登録いただけば、毎週月曜日朝8時に、このようなコラムが届きます。
意識をもって一週間を始めることができます。

 

三重県スポーツ少年団 母集団育成事業 『生きる力(非認知能力)を育てる』
一覧に戻る
【共創コーチング®︎コラム】リーダーシップの1歩目は
研修と教育でリーダーを育成する【共創コーチング】
© 2016 Coaching Systems Inc.