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メルマガ「共創コーチング®」稲垣 友仁

【共創コーチングメルマガ】最近の若手の指導の仕方

こんにちは、稲垣友仁です。

ここ最近、どの職場も若手が増え、
「最近の若手は、・・・理解ができない」
という言葉を新たに多く聞くようになりました。

若手が増えるというのは、職場に活気がでて遠目に見ると素晴らしいことです。

しかし、それを指導しなければならない上司にとっては、自分たちとの世代間ギャップを感じ、大変かもしれません。

「最近の若手は・・・」という嘆きは、アリストテレスの時代から言われているようです。

なので、必ずどの時代も出てくるものです。
多くの若手は、
・素直
・フレッシュ
・未来に希望を持つ
という要素があり、集団に活気をもたらしてくれます。

しかし、その反対もあって、
・集団のルールにたいしてケチをつける
・身勝手な行動を平気でする
・注意をすると逆ギレする

というような、世間ではモンスター社員と呼ばれ、集団になじまないクレームを言い続ける若手もいて、手を焼いている人も増えてきているように思います。
そこまで大きな問題行動はなくても、周りとの不協和音を作り出すような若手に対して、どのように関わっていけばいいのでしょうか。
職業柄、モンスター社員も多く見ますが、それ以上に、そういう社員をうまく扱っている上司もたくさん見てきました。
そういう上司たちの行動を観察していると以下の3つのポイントを押さえて指導をしているように思います。今日はそれを紹介します。
これは会社だけではなく、学校の生徒さんやお子様をお持ちの方にも応用できることではないかと思います。また若手だけではなく普通の社員にも応用できると思いますので、ご自身の境遇に合わせてお読みください。

1、まずは観察する。

問題が起こると私たちは居心地が悪いので、すぐに解決に急ぎがちです。
しかし、それで社員を呼んで面談をして注意をした翌日からより状態が悪化するという場面も多々見てきました。

ここでまず考えなければいけないのが、
「その人がどうしてそのような行動をするのか?」という「理由」を知ることです。

上手く指導している人の行動を見ると、このような社員の問題行動を聞いたときに、社員を呼んで話をする前に、周りの人からその社員の行動についてたくさん情報を集めます。
自分でもよく観察してから対処を始める人が多いです。
要するに、問題が大きそうな場合、すぐには注意せず、その社員がどういう傾向があるのかをきちんと観察してから確実な対処をしていました。
普通、人間は、自分が満足していれば、他人に害をまきちらすようなことは少ないと思います。
僕から見ると、多くのそのような社員は「僕はうまくいってませ~ん」というサインを出しているように見えます。自分でも解決できないのです。

2、敵ではなく味方だと思わせる

そういう社員ほど、これまでに周りから注意されまくってここまで来ています。
ですので、人に対して疑心暗鬼になっていて、職場は戦場と思っていることが多いです。
要するに、周りを敵に思っています。
ですから、ちょっとした声掛けも間違って相手にネガティブに伝わってしまうことが多いです。

まずは敵ではなく、味方だと相手に伝わることが大切です。

味方ということは、大事に扱うということです。

こういう社員をうまく扱っている人ほど、相手の気持ちをきちんと汲んで一緒に考えるという姿勢で臨みます。
そうするとその社員は、この人は私のことをわかってくれる。
この人には悪いところを見せられないという気持ちが働くらしく、徐々に変化が始まります。
多くの人は、問題を解決したいという思いがあり、問題を扱いますが、うまくいく上司は、人を扱います。
その社員がどのような気持ちでどうしてそれをやっているのかその気持ちをきちんと受け止めます。
そして事実に対して、悪いことは悪いと率直に伝えます。
何となくの噂話や抽象的なことは一切扱わず、事実に対して話をしていきます。

3、周りを巻き込む

そして、最後に大事なことは、一人でやらないことです。
こういう社員は、一気に変われることは少ないです。他人からの支援が必要なのです。
うまくやっている上司は、周りを巻き込んでいきます。「相談する、連携する、お願いする」をこの
社員のために行います。

「あいつこんな面もあるんやわ」
「~が~してきて、変わってきたわ~」
「ちょっと、面倒みたってくれやんか、たのむわ」
陰でこんな言葉がけをしている様子を何度も見てきました。
この社員も一人一人と関係性を作っていくことで、周りに見方が増えて、戦場と思っていた職場が、味方と目標を達成する場所に変わっていきます。
そうすることで自然とこの社員の行動は変化していきます。

 

私たち日本人は同じような考えの中で生活しているので、異質に弱いと思います。

グローバル社会がどんどん進んでいく中で、私たちは日本だけでは解決できないことが多くなり、他国とも協力してやっていかなければならない場面が多くなってきています。

こういった社員は、私たちがダイバーシティ(多様性)に適応していくヒントを私たちに投げかけているように思えてなりません。

参考ブログ:

【教育者向けコラム】相手に合わせてチューニングして行く』

→ https://mshn.jp/r/?id=13scp34&sid=4758

 

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