おはようございます、稲垣友仁です。
昨日は当社主催のハーフセミナーで「ICFコアコンピテンシー」というテーマを扱いました。
コアコンピテンシーとは、ICF(国際コーチ連盟)という世界的なコーチ団体が決めたコーチがつけるべき能力水準というものです。
今日は、そのようなことも含めて、コーチングの歴史的なものと現在の世界的な流れを少し紹介したいと思います。
1990年代に生まれたコーチングは、現在、日本では人材育成の一つの手法として至る所で名前を聞くようになりました。
上司がコーチングを部下に行う場面や、英語を学ぶときに継続的にコーチングして受けることで驚くべき速さで学べたり、塾ではコーチがついて勉強を進めるなどCMなどでもコーチやコーチングという言葉が聞かれるようになってきました。
このコーチングですが、実はまだ、世界的には学問的に、どの分野に入るのか明確になっていないとろがあり、共通の「定義」というものがありません。
今のところ、イギリスなどでは心理学会のブランチとしてコーチング部会が存在していたり、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアでは、経営学の中の人材育成の一分野として大学に専門の教授がいたりしますが、まだまだ面々に行われている印象です。
ですので、各コーチングスクールが独自の理論を設定し、色々なことを言っているというのが現状になっています。
これでは、コーチングを受ける方に品質管理という点で疑問が残ります。
そこで、世界的に手と取り合って、皆でクライアントにとって品質保証ができるコーチングにしていこうということで、ICF(国際コーチ連盟)という団体が1995年にアメリカで設立されました。
現在、会員数は約140カ国、4万人を越え、世界一のコーチング団体として、今もなお会員数が増加しています。
その中で、それぞれのスクールの哲学は大事にしながらも、コーチングとは何か、コーチは何をやって何をやらない人なのかを明確にしました。
その一つがICFコンピテンシー(行動特性)というもので、コーチの能力水準を示したものになります。1998年に出来上がりました。
そこから、何度か見直されて、現在は下記のようなものになっており、世界の何万人のコーチが関わり、色々なリサーチ、研究結果を元に2019年に改定されています。
ICFの資格は、これらの水準を守ってコーチングを行っているということを示します。
プロコーチの能力水準
https://mshn.jp/r/?id=139gl2462&sid=4758
このコアコンピテンシーは、認定試験の基盤にもなっています。
そして、コーチとしてクライアントに対してのあり方を示した倫理基準があります。これは、コーチがコーチングを行う際にやってはいけないこと、倫理として守るべきことが明確化されています。
プロコーチの倫理基準
https://mshn.jp/r/?id=139gm2462&sid=4758
ICFの資格を持つということは、上記の倫理基準を守ってコーチングを行っているということを示すことにもなります。
能力水準、及び倫理基準どちらもコーチにとってはバイブルのようなもので、これらに厳しく規定され守られた中で、コーチの才能をクライアントに向けて思いっきり発揮できるような土壌を作っています。
参考文献:
『ICF(国際コーチ連盟) HP』
https://mshn.jp/r/?id=139gn2462&sid=4758
『ICF japan HP』
https://mshn.jp/r/?id=139go2462&sid=4758
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