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【共創コーチング®︎コラム】箱根駅伝から学んだ心に響く言葉の選び方

あけましておめでとうございます。稲垣陽子です。

今年も共創コーチングメルマガをどうぞよろしくお願いします。

2021年の箱根駅伝から学んだこと

さて、お正月といえば箱根駅伝を私は楽しみにしています。
今年は最後の3キロでドラマが起こりましたね。

4区からずっと1位をキープしていたのは新参の創価大学。
9区の選手が素晴らしい走りを見せ、3分19秒のリードを持って1位のまま10区へ突入。
多くの人がこのまま創価大学が初優勝に向けて駆け抜けるのだろうと予想していたと思います。

 

が、しかし、ゴール目前で失速。

後ろから追い上げてきた駒澤大学に抜かれてしまうという大逆転が起こったのです。

ここ最近は強いチームが強いままゴールするという流れで来ていたので、
こんなこともあるんだなと、私はなんとも言えない気持ちになりました。

駒澤大学が喜びの中で1位でゴールした後、
苦しそうな顔で2位の創価大学の選手がゴールテープに近づいてきました。

 

その時アナウンサーがかけた言葉とは

この状況で、ゴールの瞬間にアナウンサーがどんな言葉をかけるのか、私は気になっ
ていました。

すると「準優勝!」と声をかけたのです。

単純に考えれば
「あと一歩のところで優勝を逃しました」
「最後の最後で逆転されました」
「残り3分の悲劇!」
「残念ながら2位!」

など、ダメだった部分をクローズアップするような声かけだったり、あるいはドラマチックにメッセージを伝えるのがよくある
ことだと思います。

でも、アナウンサーは淡々と、

「初めての総合優勝には届かなかった。(創価大学にとって)目標は総合3位。
目標達成と見れば嬉しい、ただ、2位で悔しいと思えるチームになったか」

そして、
「創価大学、準優勝!この悔しさを来年につなげます」と声をかけていました。

 

「準優勝」という言葉を選んでここまでの健闘を称え、
でも当事者の思いを慮り悔しさにもきちんと寄り添い、
さらに、どのチームにもドラマがあるはずという前提でこの出来事を過度に取り上げるのではなく、
冷静で中立な声かけをされていたように私には思えました。

その言葉に応えるように、その後に映し出された創価大学の宿舎の様子はみんな笑顔でした。

 

心に響く言葉を伝えられるようになるために

今年も様々な場面で私たちは言葉を発し、それによって笑ったり泣いたりするのでしょう。

できればこのアナウンサーのように、公平でセンスの良い言葉を発せられるようになりたいものですね。

ちなみにセンスはどうしたら磨かれるのでしょうか。

以前に読んだ本によると、センスとは知識の集積だと書いてありました。

生まれ持った才能と思われがちですが、そうではなく、様々な経験値や知識がセンスにつながるそうです。

また、センスを磨くにはあらゆることに気がつく几帳面さ、
人が見ていないところに気がつける観察力が必要、とも書いてありました。

確かに、そうですよね。

つまり、センス良い言葉を発せられるようになりたいと思えば、そのものをよく観察し、
自分は「不識=自分が知らないことを気づいていない」であるという立場でより知ろう、
気づこうとする姿勢が大切なんだと思います。

では、今年もセンス溢れる、公平で温かい言葉があなたの周りを取り囲みますように。

 

参考文献
センスは知識からはじまる 水野学著 朝日新聞出版刊

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