おはようございます。稲垣陽子です。
先月、ある企業の取締役会で、昨年度実施したコーチング研修について
報告をさせていただきました。
会長、社長、とそうそうたる顔ぶれの中での発表で、久々に喋りながら
緊張しました。
発表は無事終了し、最後に会長から一言お言葉を頂く機会がありました。
どんなことを話されるだろうかと、ドキドキしたのですが、最初にこんな
言葉を頂きました。
「今日、部長や課長、社員のことを聞かせてもらったが、そこで起こってい
る姿は、この取締役会でも全く同じことが起こっている。彼らたちをどうに
かすることよりも、まずは自分。
改めてすべては自分の鏡なんだと気づかされました。」
トップがこんな風に、自分のこととして物事を捉えるのは、理屈では分かっ
ていても、そう簡単にはできません。
会長の人間力の深さと視点の高さに、私はとても感動しました。
色々な会社に行って思うことですが、
実際に、現場で起こっていることは、多くはトップや役員の中でも同じよう
なことが起こっています。
例えば、上司が部下にがんがんに指示命令をしている組織には、上司の上司
が同じように指示命令をしていることが多いです。それが風土にもなります。
でも、組織を俯瞰的にみて、風土を変えたいと思うとき、
多くがまずは下から変えていこう、と、下の層に研修を導入します。
それも一理はあります。
しかし、その時に、トップも、自分たちも同じように変わっていこう、と思う
ことで組織に変化の風が吹き出します。
どちらか一方が何かをするのではなく、両方動くことで変化が起こります。
その時に、お互いが鏡となって修正し、高め合う。
この感覚が、共創とも言えます。
今週は目の前の人を鏡とし、自分のこととして変化を創りだしてみましょう。
ステキな1週間になりますように。