おはようございます。稲垣友仁です。
今週はお盆を挟みますので、長期休暇の方も多いかもしれません。
お仕事がある方は連日暑いですが頑張ってください。
さて、男性リーダーで、女性部下の指導に悩んでいる方が結構多くいます。
私も学校の教師をやっている時には女子生徒の指導には手を焼きました。
私が中学校2年生の担任をしていた時の話です。
その年も女子生徒との距離はちょっと遠いなあと思っていた時に、ある問題が起きました。
女子生徒が大きな声でワンワン泣いていて、女の子がその周りに集まっていました。
「どうしたの?」と聞くと、「先生は関係ないでほっといて」と周りの女の子が言ってきました。
しかし、あまりにも収集がつかず過呼吸的になってきたこともあって、体調面でほっておけないので、その子を保健室に連れて行くという口実で強引に連れだしました。
その女子生徒に話しを聞くと、どうも、部活動の顧問から受けた指導で悩んでいたそうです。
その場で話を治めることもできたのですが、そのようなことをする顧問の先生ではないと思ったので、直接その先生に会って話しを聞こうと、これまた強引に連れて行きました。
互いに誤解していたことがあって、それをクリアした瞬間から、その子はスッキリしたらしく、その件はそれで解決しました。しかし、次の日から違ったのが、他の女子生徒達の私への近寄り度でした。
いつもは、私の3mぐらい周りに女子の円ができていたのですが、1m圏内まで近く寄ってくるようになりました。
なにかあると状況を報告してくれるようになったり、その後も動いてくれます。近寄り度が違ってきました。
私自身がリーダーシップを取って問題解決に向けて勇気を持って動いたことで、「安心感」が女子生徒との間にできたのだと思います。
女性はそういうのに敏感です。この人は、勇気を持って、私を守ってくれる人かどうか?を見ていますし、直感的に感じています。
そして、いろいろと行う行動については、噂が瞬く間に広がります。
このことから学んだことが、女性は「不安」に敏感だということです。
男性から見ると、陰口を言って組織のモチベーションを下げたり、パフォーマンスが気分に左右されたり、仲間同士でつるみすぎているのが異様だったりするので、そこを直接変えたくなってしまうのですが、それらの行動は、組織に不安があふれているから起こる行動かもしれません。
組織経営に携わってきた私の経験上、それらを直接的に変えようとしても、うまく行った試しはありません。それどころか、それらを直接的に扱って人間関係が泥沼化していく所を何度も見てきました。
それらの行動を見た時に、社会人として注意・指導することは大切ですが、無理に修正させようとしたり、個人的に責めすぎたりするとドツボにはまります。
そういう時は、「そうか、組織的に、何かうまく行っていない部分があるかもしれないぞ」と、まずは組織全体をチェックするようにしています。
しばらく放っておくと消えて行ったりすることもありますし、何かプロジェクト的な取り組みを入れることで組織が活性化していくうちに消えていくこともあります。
その他の大きな問題が起こると気にならなくなったりもします。
何よりもリーダーとして、自分自身がきちんと責任を取って行動しているか?逃げていないか?ということをチェックすることも大切だと思います。
リーダーが逃げ腰だと組織のリーダーが不在になり、不安が横行するのは当たり前の事です。その不安が原因となって、それぞれに抱えている問題が勃発するという仕組みです。
まあ、責任を取りすぎても周りの人からは暑苦しくて迷惑がられることもあるので、バランスが大事ですが・・・。
いい組織には、安心感が流れています。何があってもリーダーが守ってくれる、他の人が助けてくれる。そういう雰囲気が組織に流れている所は、持ち味や良い面が出てくるのです。そういう雰囲気に敏感なのが女性なのです。
何か自分の組織で気になる行動が出てきたときは下記の8つをチェックしてみて下さい。
組織面
・個人の問題か?組織の雰囲気の問題か?
・組織的に問題があるとしたらどんなところか?
リーダーのあり方面
・自分自身が目の前の事に真摯に一生懸命取り組んでいるか
・リーダーとして責任を取っているか
・全体を見れる余裕を持っているか
・自分自身が集団の中で浮いていないか、みんなとつながるにはどういう行動を取るべきか
・やろうと思いながらも流していることはないか
・メンバーが気持ちよく仕事ができる環境づくりを行えているか
上記の話は、家庭や夫婦関係にも当てはまると思います。
家庭にリーダー不在で、子どもに影響が出ていたり、自分の不安がパートナーから出ていたりする場合など様々です。
今週は、相手や組織に見える問題について、自分自身も絡んでいないかチェックしてみて下さい。
修正して行けるところからしていきましょう。
あなたが変わることで組織の雰囲気が変わり、部下や子どもの様子にも変化が出てくるかもしれません。