おはようございます。稲垣陽子です。
先日、ある方からこんな質問を頂きました。
「人の話を聞こうとすると逆にたくさん話をされてしまい、気の効いた相づちなどもできず、ただうんうんと話を聞くだけで精一杯。さらに、いざ質問しようとすると、話題がたくさんありすぎて何から質問すればいいのか分からなくなってしまいます。どうしたらいいのでしょうか。」
という内容でした。
私も同じような状況に何度か遭遇した事があります。
一つの視点としては、
なぜこの人はたくさん話をしてしまうのか、注意深く観察してみる事です。
呼吸、語気、声のトーン,抑揚などに意識を向けてみると、伝えたいという思いが強いので全部話さなくてはいけないと思っているのかも、とか、人と話をするのが嬉しくてつい喋りすぎてるんだな、とか、新たなその人の側面が感じられたりします。
それをポジティブな言葉に変換すると良質なフィードバックになります。「話したい事がたくさんあるんだね」「情熱があふれてるね」「一生懸命だね」。すると自分を客観的に捉えるので相手も落ち着き、その後の質問や傾聴が意味を持つようになります。
二つ目の視点は、
出来事に惑わされないことです。次から次へ展開される話題に分からない事もあり、疑問も沸くかもしれません。しかし出来事を聞くことで話はどんどん膨らんでいきます。それよりものその人自身に焦点を当てるような関わりをします。
「今話した体験を通してあなたが気づいたことを一言で言うとなんですか」
「話してみて、今あなたは何を感じていますか?」
「その体験はあなたにどんな意味をもたらしてくれますか?」
三つ目の視点は、
ただ話したい、聞いて欲しい、というその人の気持ちを受け止めること。もしかしたら、アドバイスも質問も要らず、受け止めて欲しいだけということも多々あります。そんなときは相手の話にペースを合わせ、「そう思うんだね」「そうなんだね」と同じ言葉を繰り返し、最後まで聞いてあげる。
すべての思考と判断を手放し、あえて聞くことに徹底するとまた違ったその人が見えてきたりもします。
では、今週も素敵1週間を!