おはようございます。
稲垣友仁です。
以前、中学校のサッカー部コーチをやっていたころ、現在日本代表ゴールキーパーの川口能活さんの当時コーチであったマリオというゴールキーパーコーチに指導してもらうことがありました。
全日本代表を教えている人ですから、どんな練習をするのかとても興味がありました。
さぞかし、面白い練習をするのかと思いきや、見てびっくり、
とってもシンプルな練習でした。
彼の練習方法は、キャッチボールを行うだけのシンプルなものでした。
投げて取る。
たった、それだけ。
でも、3回ぐらい投げるだけで、練習していたゴールキーパー達は
みるみるうまくなっていきます。
「えー、なんでー?」
と思ったのですが、彼の行動を見ているとだんだん、その秘密がわかってきました。
それは、彼の承認がすごかったのです。
別に、承認がうまいわけではないのです。
彼は、キャッチできたら、「オッケー」とか「グッド」とか
必ず、何らかの承認の言葉を言って歩き回っていました。
で、うまくできていない子がいると、そこまで走っていて、
こうやって取るんだよとティーチングします。
そして、もう一回やらせてみて、取れたら「グッド」と承認します。
たったそれだけ。
でも、思いました。
我々指導者は、きちんとキャッチできたときは、当たり前なので、何も言いません。
取れなかったときは、「なぜ取れないんだー!」と激を飛ばします。
これでは、選手は指導者の顔色を見て動いてしまい、本来の自分自身の力を発揮できないわけです。
ここで、学んだことは、とにかく「いいよ」という何らかの反応をだしてあげること。とにかく出し続けることだということです。
人は、「これでいいのだろうか?」と常に不安に思っています。
その不安が、行動を制限しています。
当たり前のことにも「オッケー」を出してあげることで、相手は、思いっきり自分自身を出すことができます。
そうすることで、徐々に才能を開花していくのだろうと気づきました。
今週は、どんな形でもいいので、当たり前のことでも相手を承認してみましょう。
「いいねえ」「すばらしい」「最高だね」
「気持ちわかるよ」「君の行動を見ていると気持よくなるよ」
「熱心に取り組んでるね」「あいさつありがとう」
「いつもありがとう」・・・・。
など、なんでもいいと思います。
相手の行動に何らかの反応を言葉で返しましょう。
1個では、変わらないかもしれませんが、これが10個つみあがると、相手に安心感を与え、勇気がわき、行動が変わるかも知れません。
稲垣友仁(ジョニー)