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メルマガ「共創コーチング®」稲垣 陽子

【共創コーチング®︎コラム】プロコーチとは何か? 「この人プロだね」と言われる佇まいとは

おはようございます、稲垣陽子です。

あなたは「肩書は何ですか?」と聞かれたら、何と答えますか?
私はよく「プロコーチ」「社長専門コーチ」と答えています。

そういえば、何気なく自分のことを「プロコーチ」と言っているけれど、
そもそも「プロ=プロフェッショナル」って何だろう?と思い、少し調べてみました。

「プロフェッショナル(Professional)」という言葉はラテン語にルーツがあり、
もともとは「公に宣言する」という行為に由来すると言われているそうです。

ラテン語の「profiteri(プロフィテリ)」は、pro-(前に/公に)と fateri(認める/告白する/宣言する)が合わさり、
「公の場で自分の信念や専門性を公言する」という意味になります。

そしてこの「公に誓う」というニュアンスが、やがて「高度な知識や技術を持ち、
それを社会のために提供することを引き受ける職種(聖職者、法律家、医師など)」
を指す言葉として広がっていったそうです。

つまり、プロフェッショナルとは、学び習得したものを「自分の中だけに持っている人」ではなく、
それを「誰かのために使う」と公に引き受けた人と言うことができるでしょう。

これをプロコーチに当てはめると、
ただ技術を習得するだけではなく、実際に目の前の人や組織に活用することを通して、
社会がよりよくなるために、力を使うことなのではと思ったのです。

「社会」というと、大それたことをしなくてはいけないのか、
と感じる方もいるかもしれませんが、そんな大げさな話ではありません。

私が教える立場として受講生から聞く言葉で何よりうれしいのは、たとえば
「コーチングを学んで家族との関係が変わった」
「同僚(部下)とのやり取りに変化が生まれた」
「最近雰囲気が変わりましたね、と言われた」
など、日常の固定化された関係性に変化が出てきたという声です。

実際に、そういう方ほど二年後、三年後に大きく羽ばたいていきます。

つまり、プロフェッショナルへの道は、まず「日常」から始まるんだと思うのです。
日常の当たり前に学びを生かして変えようとすること。

学びを活かそう、自分の周りという社会に還元しようと思った人から、
プロフェッショナルに近づいてくるかな、と思っています。

そしてこの考え方は、ICFのコアバリューにも重なります。

ICFはProfessionalism(プロフェッショナリズム)を、
責任・敬意・誠実さ・能力・卓越性を備えた
「コーチングマインドセットとプロとしての品質へのコミットメント」と定義しています。

さらにプロとしてそれを示す行動のひとつに、
「生涯にわたって専門的な学習と個人的成長に取り組む」ことが明記されています。

つまり、プロとは“完成形の人”ではなく、
学び続け、整え続け、価値を届け続ける人なのだと思うのです。

今年ももうすぐ終わりますね。
今年一年、あなたが取り組んできたことはどんなことでしょうか?
どんな些細なことでも構いません。
今週はそれにプロ意識を持って、自分から発信してみませんか?

自分だけのものとせず、周りに還元しようとした時、プロフェッショナルが生まれます。

例えば、料理にこだわった方は、どんなこだわりを持って料理をしてきたのか、
言葉にしてみたり、表現してみましょう。
いつもとは違う誰かに料理を振る舞ってもいいかもしれません。
その言動が誰かの刺激になったりするかもしれませんよ。

では、良い1週間を。

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