記事一覧
メルマガ「共創コーチング®」稲垣 陽子

【共創コーチング®︎コラム】要望はなぜ伝わらないのか?

おはようございます。稲垣陽子です。

先日、外出先でバタバタしていた時に
知人のAさんから電話がかかってきました。

Aさんは私が電話に出るやいなや
間髪入れずに話しはじめました。

私は人混みの中にいたため、周りも騒がしく、
一気に話すAさんの話を落ち着いて聞ける感じではなかったので、
「今、外にいて落ち着いて話せないんです」と伝えると、
「あ、そうなんですね!」と言いつつも、
Aさんは気にせず話を止めようとはしません。
一方的に話し続けるAさんに対して、
正直、私は「なんて強引な人なんだ!」と心の中で思いました。

でも、ふと「あ、そうか」と我に返ったんですね。

私が伝えていなかったな、と。
「後でかけ直して欲しい」って。

そこで、冷静になって
「今、外で落ち着かないので○時以降にかけ直してくれますか?」と言いました。

すると、Aさんは「あ、わかりました!」と言ってあっさり電話を切ったのです。

「言わなくてもわかるだろう」

「このくらい常識だろう」

「ここまで言えば気づくだろう」

コミュニケーションにおいて、
私たちは知らず知らずに自分の思っていることは
相手に伝わっているだろうと期待します。

でも、残念ながら、伝わっていないことが多いです。

特に、本当に自分がして欲しいこと(要望)って、
実はほとんど伝わっていません。

自分の要望とは?

なぜだと思いますか?

なぜなら、本人自身も
自分の要望をよく分かっていないからです。

私も、Aさんとの電話の最中
「かけ直してほしい」という自分の要望について
すぐには気づきませんでした。

でも通話中、なんだかモヤモヤする、
嫌な感じがしていました。

なので、気づいてもらうために気のない相槌をしたり、
周りが騒がしくて・・と
聞きづらそうな態度はとっていました。

でも「電話をかけ直してほしい」という要望を
自覚するには少し時間を要しました。

皆さんもそんな経験はないですか?
モヤモヤするけれど、実際に相手にどうして欲しいか、
して欲しいことがはっきりしないことはないでしょうか?

先日も、旦那さんに対して
何かしらの要望を持っていそうな奥様と話をしていたのですが、
いまいち要望がよく分からないのです。

奥様が「夜は(旦那が)忙しくて一緒にご飯を食べることはないのよ」と言ったので
「では、旦那さんへの要望は夜ご飯を一緒に食べて欲しいということですか?」と聞くと、
「いや、それも困る(自由がなくなる)」とおっしゃっていました。

では、何が要望なのでしょう?と
聞いてもすぐには出てきません。

それほど、人は自分の要望を
そんなに簡単にはキャッチできないものなのですね。

逆に自分の要望がはっきりすれば、
もっと言動はシンプルで分かりやすいものになるのだと思います。

今週はぜひ自分の要望はなんだろうと意識を向けてみてください。
もしかしたら、実はすごくシンプルなものなのかもしれません。

上述の奥様も要望は「私を大事にして欲しい」という
シンプルなものだったのではと思ったりします。

自分の要望を素直に見つめ、
まずは自分がそれに気づいて受け入れることからスタートです。
それは自分を大事にすることにも繋がります。

今週はぜひ自分の要望に意識を向けてみてください。
素敵な1週間になりますように。

————————

※上記のコラムは、当社発行メルマガに掲載されたバックナンバーです。
下記のバナーから登録いただけば、毎週月曜日朝8時に、このようなコラムが届きます。
意識をもって一週間を始めることができます。

【共創コーチング®︎コラム】コーチ型リーダーの巻き込み力
一覧に戻る
【共創コーチング®︎コラム】人はなぜ褒められても受け取れないのか?