おはようございます、稲垣陽子です。
「ホウ・レン・ソウ」という言葉をよく聞きます。
「報告・連絡・相談」の略語ですね。
上司と部下のコミュニケーションでは常に求められるものです。
でも、実際に様々な人のコミュニケーションを見ると、ほとんどが「報告・連絡」のみであり、「相談」がなされていません。
先日も部下の立場の方をコーチングした時、悩んでいる話を聞いたので、それは上司と相談したのですか?と聞きました。
本人は「はい」と答えたのですが、実際に上司とどんな話をしたのか、内容を細かく聞いていくと、それは「相談」ではなく単なる状況を説明した「報告」にすぎなかったのです。
こういう事例はコーチをしていて、よく遭遇します。
今、日本にはコーチが増えていますが、おそらくコーチの数とコーチを受けているクライアントの数を比較すると、欧米などと比べるとコーチの比率の方が高いのではないでしょうか。
(エビデンスはありませんが)
このことからも、もしかしたら私たちは自分のことを誰かに「相談」することにあまり慣れていないのかもしれない、とふと思ったのでした。
実際に、相談したいと言って来られても延々と自分のここまでの功績を報告して終わる人もいます。
上記のどれもそれが悪いわけではなく、私たちの多くは、自分のことを誰かに相談することに実はあまり慣れていないから起こるのだと思うのです。
でも、相談をすることで心が軽くなったり先が見えてスッキリすることも事実であり、自分をうまく活かせるためにも、相談力はぜひ磨いていきたいですね。
そこで、今日は自分自身の相談力を上げるポイントについてお伝えします。
1、自分の弱みを認める
相談とは、自分の弱みを見せることでもあります。
自分だけでは解決できないことがある、自分にはその力がないということを認めなければ、相談はできません。
しかし相談ができない人の多くは、この自分の弱みを認めることが下手です。
自分が頑張ればなんとかなると思っています。
確かにそれも必要ですが、それで中途半端なものになったり、納期が遅れたりするなら弱みや苦手なことは誰かに相談して助けてもらうこともありでしょう。
2、足りないことを明らかにする
いざ相談しても何を相談していいのかよく分からないという人も多くいます。
困っていること、足りないこと、助けて欲しいことを紙に書いてみましょう。
欲しいものが明らかになればなるほど、相談の精度も高まりますし、相手もサポートしやすくなります。
3、ビジョンを持つ
相談と言うとつい目の前の困った出来事に意識が行きがちですが、大事なのは相談をすることで、実現したい未来は何か、目の前の悩みを解決して自分はどうなりたいのか、悩みの先の理想やビジョンを持つ必要があります。
それを実現したいと思えば思うほど、相談内容も具体的になるので、欲しい答えが手に入りやすくなります。
また、ビジョンのある相談は、相談される人にとっても、聞いていてワクワクするものです。それは単なる問題解決ではなく応援したくなる気持ちにもなります。
今週はぜひ誰かにご自身のことについて相談をしてみましょう。
一人で悩んでいたことがバカバカしくなるくらいスッキリする時間にきっとなると思いますよ。
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