おはようございます。稲垣陽子です。
リモートワークの影響で、ズームといったウェブ会議が日常の中にすっかり入り込んできました。今までは縁遠かった方も、使い始めたという人が多いのではないでしょうか。
ただ、face to faceのオフラインコミュニケーションと違って、話しづらい、間がもたないなど勝手が違うと戸惑っている人も多いようです。
せっかくなので、話しづらいと敬遠する前にズームを使っている今だからこそ、ズームで磨けるコミュニケーションの技術についてお伝えします。
ウェブ会議の良さは相手の顔が見えるだけではなく、自分の顔も見れること。
自分の顔が見れることに抵抗感を感じる人もいるとは思いますが、ここはぐっと我慢して普段客観視しづらい相槌の練習をしてみましょう。
相手に伝わる相槌は深く大きく行うことが大事です。でも、どのくらい深くすればいいか、意外と自分では分からないものです。
そこで相手の話を聴きながら、自分の映像も見て相槌の深さを研究してみましょう。かなり大きな相槌を打たなければ相槌を打っているようには見えないことに気づくと思います。
それでも、どのくらい大げさにやればいいのか、分からなかったり、抵抗のある方は、参加者が複数参加の時は他の人をぜひ観察してみてください。
必ず相槌がうまい人がいるはずです。その人のテンポやタイミングを真似て自分も相槌を打ってみましょう。
最初は大げさに感じて抵抗感があるかもしれませんが、見ている人にとっては違和感がなく、逆にきちんと聞いてくれている、という安心感につながります。
笑顔を含めた表情も自己観察してみましょう。
笑顔の時に、口を開かずに微笑むのか、口を開いて(歯を見せて)微笑むのか、印象は変わってきます。
相手の話に合わせて、時には口を開けたり閉めたりしながら、自分の笑顔を含めた表情について研究してみましょう。
自分が笑顔になったら、相手もほっとした顔になって堰をきったように話し始めた、なんてことはよくあります。
ズームで話すことがない、間がもたない、という方には特におすすめです。
先日ズームセミナー中に、受講者のAさんが「Bさんが楽しそうに笑っているので、何に気づいたのか、ぜひ話を聞いてみたい」と発言してくれました。
私は進行に意識がいっていて気づかなかったのですが、Aさんの一言でBさんに話を振ることができ、そこから盛り上がることができました。
ズームの良さはこのように相手を観察することができることです。
普段から相手のことは見ていますが、実は、オフラインだと視覚的情報が多すぎて、微細な観察が難しくなります。また、オフラインだとつい自分が喋ることにも意識がいってしまいます。
オンラインだと相手の話をオフライン以上にじっくり観察しながら聴くことができるのです。
そこで、自分が話そうとするのではなく、相手をアシストする気持ちで、相手の言葉だけではなく、言葉の裏にある気持ちや感情に意識を向けて話を深掘りしてみましょう。
映像を見ながら、顔のちょっとした変化や間が生まれとき、それらは相手の気持ちや感情が動いたサインであることが多いです。
その時に、
「あ、何か言いたかった?」
「嬉しそうだね」
「それはどんな気持ちになるの?」
と、気持ちや感情を聞いてみましょう。
それが相手の話を深め、気づきもアシストするきっかけになることもあります。
以上、3つのポイントについて今週はお伝えしました。
つまり、ビデオ会議は緊張感もありますが、いつも以上に相手のことも自分のことも観察できるというメリットがあります。それを生かして、自身のコミュニケーションを磨いてみましょう。
オフラインに戻ったときに、今まで以上にきめ細やかなコミュニケーションができるようになると思います。
それが相手への思いやりになったり、より深く繋がるきっかけにもなるかな、と思います。
では、今週もどうぞ素敵な1週間をお過ごしください。
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