おはようございます。稲垣陽子です。
コーチング面談をしている時、ものすごく話が伝わってくる人と、伝わってこない人がいます。
話が伝わってくる人は、聞いているだけで私もワクワク、ドキドキしてきます。
逆に伝わってこない人は、話が堂々巡りで、一瞬ポワンとしてしまいます。
特に同じ組織の人を20人、30人とまとめてさせていただくと、バックグラウンドとなる状況や環境が同じ分、その違いを顕著に感じます。
この違いはなんだろう、私の問題それとも相性?などいろいろ考えましたが、
一言で言うと
「自分の身に起こることを依存者として捉えるか、当事者として捉えるか」
の違いなのでは、と思ったのです。
話が伝わってくる人は、常に自分の身に起こることは「当事者」として捉えています。
苦難も、ラッキーも、常に当事者として受け取り、苦難であれば、どうしたらこれを乗り切ることができるのか、なんとしてもうまく行かせようと様々なアプローチを考え、試みています。
また、その試行錯誤には、大抵人が絡んでくる。キーパーソンに言ったら断られて、でも今度はBさんを巻き込んでもう一度プレゼンをすることにした、など、人を巻き込んでいます。
そこには、時にはアッと驚くようなことが起こるので、ドラマを見るような臨場感があります。
私も自然と応援したくなりますし、いつもワクワク、ドキドキしながら話を聞いています。
逆に、私にとって、話が伝わりづらい人は、自分の身に起こるうまくいかないことは「依存者」として捉えています。
でも、皆さん大人なので、あからさまに誰かのせいにしている訳ではありません。
あれもやった、これもやった。でも、うまくいかなかった。あとは、もっと予算がつけば、上司が理解してくれたら、担当が変われば、など、他力本願な話題がよく出てくる。
では、彼らは人任せにするいい加減な人、なのでしょうか。
そんなことはありません。逆に、多くの人は真面目で誠実なんです。たくさん考えてもいます。
でも、話が伝わってくる人との大きな違いは、一人で自己完結してしまっていること。
他人を巻き込んでいる量が圧倒的に少ないのです。
例えば、Bさんに相談しようと思うけれど、こう思われたり、こうなってしまったらどうしよう・・など、堂々巡りになって、どこまでが事実でどこまでが観念か、聞いているとこちらもぐるぐる回ってしまい、何を話しているのか、一瞬ポワンとしてしまいます。
つまり、抽象論が多くて臨場感がないのです。
臨場感に必要なのは行動。しかも、ちょっとブルッとするようなリスクのある行動をとることです。
そしてそれは大抵「人」や「コミュニケーション」が絡んでくることが多いのではと思います。部下にきちんとリクエストをしたり、誰かに頭をさげることだったり。
そういう私も、しょっちゅう「依存者」です。いつも誰かのせいにしたい(笑)
でも、この状況を抜け出すためには、何か大きなことを変えるのではなく、ほんのちょっとのリスクある行動をとり続けるかどうか、それにかかっているんだな、と改めて思いました。
つまり、依存者でいる人の多くは、自分の範囲内で精一杯頑張っています。でも、リスクがないだけ、とも言えます。
リスクをとって次の一歩を踏み出すことで、依存者から当事者に変われるんだ、と思いました。
当事者になれば、あなたの話にもっと多くの人が興味を持って聞いてくれ、応援ももらえることでしょう。
では、今週も素敵な1週間になりますように。
※上記のコラムは、当社発行メルマガに掲載されたバックナンバーです。下記のバナーから登録いただけば、毎週月曜日朝8時に、このようなコラムが届きます。意識をもって一週間を始めることができます。