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メルマガ「共創コーチング®」未分類稲垣 陽子記事一覧

いたわり言葉をかけあう

先日、移動中の新幹線の中で、私、
コーヒーをこぼしてしまいました。

こぼしたというよりも、ひっくり返してしまった
というのが正しく、
何を思ったか、机の上にコーヒーを置いたまま、
カバンの荷物を取り出そうと
机を持ち上げてしまい・・・
気づいたらコーヒーが床の上にバサ~と
こぼれてしまったのです!
しかもまだ一口も飲んでいない、熱々のコーヒーが!!
こういう時って一瞬何が起こったのか、
頭が真っ白になりますよね。

とりあえず、カバンからティッシュを取り出し対処しますが、
とてもそれでなんとかなる量ではありません。
まずは車掌さんに言わなければと、
車掌さんを見つけに行きました。

隣の車両でお客さんと話をしていた車掌さんに事情を話すと、
すぐにポケットから紙ハンカチの束を取り出してくれました。
(どうも車掌さんのポケットにはいろいろなものが入っているようです!)

そして、手渡しながら私の目を見て
「すぐに行きます」と言ってくれました。
その言葉でまずはホッとした私は、
とりあえず席に戻り、
周りの人に謝りながら床を拭いていると、
車掌さんがすぐに来てくれて、一緒に床を拭いてくれました。

しかも、私の代わりに後ろの席の方に謝ってくれながら、一緒に床を拭いてくれ、
なんとか綺麗になりました。
私は、他のお客さんに迷惑はかからなかったようで
とりあえずホッとしつつも、
車掌さんに仕事を増やしてしまって申し訳ないような気持ちになり、
「本当にすみませんでした」と謝りました。
すると車掌さんは一言、
「いえいえ大丈夫です。それより、
お客様のお召し物は大丈夫でしたか?」

と優しい声で聞いてくれたのでした。
その言葉を聞いた瞬間です。

ふと私の中の緊張がとれて、心が温かくなり楽になったのです。
私の中に迷惑をかけてしまった!という思いがあったので、
心のどこかは緊張していたのでしょう。

でも、車掌さんの言葉で、まさか自分が
心配してもらえるとは思ってもおらず、
緊張が取れて、自然と笑顔が出てきました。

そして、人はいたわってもらうとこんなにも安心した気持ちになるのかと実感しました。
「変なことをしてしまった」
「失敗したらどうしよう?」
「うまくいくかな?」等、

罪悪感、不安、焦りは、日常でよく感じるネガティブな感情です。

そんな時は、ネガティブな感情とともに
心も体も知らず知らずに緊張しています。
冷静に考えれば、緊張した中で、
考えたり、仕事をしたり、人と話をしても、
それほど上手くはいかないですよね。
緊張感の反対は緩和、日常であれば、
リラックスしている状態となります。
日々、できるだけリラックスした状態でいたい
とは誰もが思うと思いますが、
緊張のゾーンに入ってしまったらなかなか
自分でそれに気づいて、抜け出すことは難しくなります。

そういう時に、私の場合の車掌さんのように、
誰かにちょっといたわってもらうような言葉をかけてもらうだけで、
緊張感は緩むということに気づきました。
それならば、親と子、上司と部下、先生と生徒などの間で、
お互いがこんな風にいたわりあえる関係になれば、
それぞれの緊張感はぐんと少なくなり、
リラックスした中で物事を進めることができるようになるのでは、と思います。
そこで、今週は、
身近な誰かの緊張感を緩めてあげるような関わりをしてみましょう。
コミュニケーションはまずは自分から、です。
自分がしたことが返ってくるのがコミュニケーションです。

ちょっとした声かけや言い回しなど、
相手をいたわることを意識して、言葉を選んでみてくださいね。
では、今週も素敵な1週間をお過ごしください。Silhouettes of swans family swimming on evening lake

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