3ヶ月に渡る企業研修が終了し、私と妻の陽子は企業の会議室で、役員を前に終了報告のプレゼンをしていました。
全体の質疑応答も終了し、この役員向け報告会の最後のまとめとして、社長がおっしゃった一言が印象的でした。
「研修を通して社員の成長を確かに感じる。しかし、今後グローバル競争の中で勝ち残っていくために必要なのは、その成長の角度だ。
伸びるポテンシャルのある社員を特定し、その成長の角度を上げていく教育を行っていきたい。」
どの会社にも、伸びる社員が必ずいます。自分で考え、自分で行動し、そして、自分で成長していく社員です。
先週紹介した書籍、
『「経験学習」入門(著:松尾睦、ダイヤモンド社)』
に「成長する社員の特徴」について書かれていました。
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「成長する社員の特徴」
・同じことをしても、成長する人と成長しない人がいます。この違いはなぜ起こるのでしょうか。それは、「経験から学ぶ力」の違いによるものです。
・成長する人は「経験から学ぶ力」が違う
・どのような経験をするかは偶然によって左右されることがありますが、その偶然を引き寄せたり、そこから多くのことと吸収できるかどうかは、仕事に対する姿勢や構えによって決まります。
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経験から学んでいるとされている人たちには、下記の3つの特徴があります。
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「経験学習から学ぶ力の三要素」
・ストレッチ
常に問題意識を持って、挑戦的で新規性のある課題・目標に取り組む姿勢。
・リフレクション
一日の終わりやプロジェクト終了後に、成功や失敗を振り返ることで、教訓を引き出すとともに、仕事をしている最中に「問題の本質は何か」「この方法で良いのだろうか」と試行錯誤を繰り返す姿勢。
・エンジョイメント
自分の取り組む仕事にやりがいや意義を見つける姿勢。つまらない仕事、きつい仕事の中にでも意義や面白さを見出そうとする姿勢。
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要するに、「少し高い目標を持ち」、「常に振り返りを行って」、「目的意識を持って仕事に取り組む人」は、成長する人である。
ということ。
逆を言うと、この3つの視点を相手に持たせていく事で、相手の成長を高めることが出来るということでもあると思います。
コーチングは、まさに、上記の3点に対して相手に問いかけ、相手の成長をサポートする仕組みなのです。
ぜひ、今週は上記の3点
・目標を聞き、相手にとって少しストレッチングな目標を設定する
・定期的に振り返りの時間を持つ
・目の前のプロジェクトや仕事についての目的や意義を聞く
を行い、相手の成長を促してみましょう。
参考文献:
「経験学習」入門 松尾睦 ダイヤモンド社https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478017298/passionforlif-22
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