正月や新年度など、節目のときは、多くの人が
気持ちを新たにこれから始まる新しい事に希望
を感じ、やる気になっているのではと思います。
しかし、このやる気がなかなか続かない事はありませんか。
いつもの生活が始まると、気持ちが収縮されてしまうこと
はよくあります。
そうならないためにはどうしたらいいのか。
お正月に読んだ本にヒントになる事が書いてあったのでご紹
介します。
人は、自分の言動に一貫性を持つという事例です。
(影響力の武器/第三版 誠信書房 p115)
1990年ダニエルハーワードという社会学者が行った研究です。
Aチームは、一般家庭に電話をし、飢餓救援協会の者がお宅ま
でクッキーを売りにいっても構わないか、収益は貧しい人たち
の食事の提供に使われますとお願いしました。
Bチームも同じように電話をしたのですが、
最初に、ハロー、お元気ですか?ご機嫌いかがですか?と挨拶
をし、お決まりの返答「元気ですよ」「悪くないです」と答え
た人に上記のお願いをしました。
結果、
Aチームは18%の人が家にくる事を許可したのに対して
Bチームは、32%の人が家にくる事を許可したそうです。
さらに、両者合わせて家にくる事に同意した人の89%が、実際
にクッキーを購入しました。
つまり、たとえ、挨拶の決まり文句であったとしても、
「自分は元気だ、うまくいっている」と答えた人は、その自分の
言葉に対して一貫性を持とうとし、元気な自分が寄附をしないわ
けにはいかない、という意識になって行動を起こします。
上記の結果から、
私たちが行動を起こすとき、
「自分はこういう人である」という自己認識に対して、
それを守ろうとする一貫性の力が原動力の一つになり得る事が分
かります。
よって、お正月に立てた目標を確実に実行するためには、
この目標を実行しなければ、自分の一貫性を欺く事になるという
ストーリーを作成すればいいのです。
例えば、
ダイエット○キロ!
という目標なら、
○キロダイエットをする事が必要なくらい、
「自分は機敏な人だ」
「自分は人前に立つ人間だ」
「自分は健康でハツラツしている」
という風に考えてみましょう。
どうしても、
「自分はだらしなくて、機敏な人になりたくて、ダイエットする」
と、普通は思いたくなります。
それだと、
「自分はだらしない人だ」というのを信じている事になります。
「だらしない自分」という自己認識では、一貫性の法則に当ては
めるとダイエットはうまくいきそうにありません。
一貫性の法則を活用するためには、
「自分はだらしない状態から抜け出したいくらい機敏な人なんだ」
と、言葉をひっくり返してみてください。
「自分は機敏な人である」と思えば、自然とダイエットできそうで
すよね。
こんな簡単には思えないかもしれなませんが、1週間視点を変えて
試してみてくださいね。