メルマガ「共創コーチング®」稲垣 陽子
関わり続けるから、できるようになる
おはようございます。稲垣陽子です。
高校の教頭先生だった方から聞いた話です。
就職を希望する高校三年生の生徒のために、模擬面接を行うことになりました。
しかし一人の女生徒が、あまりの緊張のため会議室の入り口で立ち尽くしてしま
いました。
教頭先生が、「挨拶をしようか」と言っても声がでない状態です。
先生が彼女にどんなところに就職したいのかを聞くと、介護職につきたいとのこと。
介護ならば人と直接関わるので、挨拶ができるようになった方がいいよね、ということで、
教頭先生は
「これから毎日私(教頭先生)のところに朝来て、挨拶の練習をしよう」と提案しました。
それから半年間。
彼女はほぼ毎朝、職員室に立ち寄り、教頭先生に挨拶をしにきたそうです。
最初は何も喋りませんでしたが、しばらくすると、自分から挨拶ができるようになり、
こちらの問いに答える形で会話が成立するようになり、最後には 彼女の方から話しか
けてくるようになりました。
そして、無事に就職が決まって卒業していったそうです。
教頭先生は何をしたのでしょうか。
会話として交わした言葉は大したことではなかったと、先生は言います。
「おはよう」「髪を切ったんだね」
「就職試験どうだった?」「飼っている猫元気?」
「横髪をピンで留めるとすっきりするね」
確かに、他愛もない会話です。時間も?-2分程度。
でも、一貫して教頭先生がやったことがあります。
それは、「関心を持って関わり続けたこと」です。
相手の態度に関係なく。
「関心を持つこと」も「関わり続けること」もどちらもコーチングでは大切な要素です。
特に、「関わり続ける(on going)」ことは、忘れがちですが大切です。
コーチングを学ぶと、一発で変化を創りだす技法として使いたくなってきます。
しかし、人は簡単には変わりません。
継続した関わりの中で、コーチは前回と違う小さな変化を拾って、フィードバックしたり、
意見を求めていきます。
それに呼応して相手は何かに気づいて、小さな変化を起こす。
そうやって少しずつ二人で積み重ねていった先に、やっと、成果や変化が出てきます。
今週は、継続的に関わることを意識して、相手と関わってみましょう。
すぐに変化(結果)にたどり着くことを求めてはいけません。
それだと相手にとっては強制の時間になります。
結果に向かう過程(プロセス)にいると思って、共に時間を積み重ねてみましょう。
そうすると、昨日と同じ今日に見えても、
毎瞬、違う何かを発見したり、感じたりできます。
試してみてくださいね。
今週も、あなたとそしてあなたの目の前の誰かにとって、ステキな1週間になりますように。
PS
先週日曜日に、養成コース第1期生がスタートしました!
その模様をブログにアップしました。
http://mshn.jp/r/?id=0lcxw35
今回は
大阪や浜松、飛騨、熊野と遠方からもお越し頂きました。もちろんお近くの方も♪
ステキな仲間たちです。
これから半年間が楽しみです。