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メルマガ「共創コーチング®」共創コーチ養成スクール稲垣 友仁

人の振り見て我が振り直せ

おはようございます、稲垣友仁です。

当社の研修では、リーダーに対して「共創力」という言葉を紹介しています。共創力の高いリーダーは、自分でやるのではなく、他の人の力をうまく利用して、大きな成果を生み出していきます。

ある会社のAという部署にA課長さんがいました。
今度、大きなプロジェクトを任されたので、Bという部署の部下に応援を頼みました。

そのプロジェクトはとてもうまく行って大成功を収めました。
しかし、頼んだB部署の部下たちが、頼まれて行ったのに、何の感謝もないと言い出します。そして誰も私たちに明確な指示を出してくれなかった、失礼だとも。

A部署の課長としては、会社の社運を賭けたプロジェクトであり、A部署の者を総動員しても足らない状態だったこともあり、会社全体の事なので、B部署の応援を頼んでも当然のことだと思っていました。
しかしながら、そう言われる自分自身の配慮の足りなさに反省し、仕方なくそのB部署に謝りに行きます。

そうすると、B部署のB課長に、部下からは、あの時にもっと明確に仕切って欲しかったと言われたことや、最後まで責任者が残らず指示もしないで何だと言われたりしました。
A課長は、いやそんなことはない、うちのA部署の物が残って指示している光景は自分は見たぞと言いたくなったり・・・。
後味がしっくりしない状態でした。

そういう状態を聞きつけた社長が、その場にやってきました。

普通なら、第3者である社長は、感謝しない人が悪いとか、頼まれる方も、もう少し寛容の心を持てとか、そういうさばきを行うことが多いと思います。

しかし、その社長のさばきは違いました。
互いの話を聞いて、何を言うかと思ったら、

「ああ、そうか、ごめんな。普段から僕の感謝が足りなかったんだね」と社長が言いだしました。

そして、普段も言っていたのですが、改めて感謝の言葉を言い始めた。
A部署にはこういうことで感謝している、ありがとう。
B課長には普段はこういうことで助かっているよ、ありがとう。

この社長の言葉で、二人の課長が「はっ」とし、互いに悪い部分をつつき合っていた行動に気づき、一気に協力する姿勢に変化した場面を目の当たりにしました。

ここに、私たちの考える「共創」という言葉の本質があります。

共創力とは、最終的には在り方だと思います。
どういう在り方かというと、この組織で起こっていることは、まさに自分自身の中にもあると思えること。
他人の振りを見て、自分の行動を変えて行ける人が真のリーダーであり、そういうリーダーの姿勢が組織を変えて行くのだと思います。

今週は、「人の振り見て我が振り直せ」を意識してみましょう。
他人のやっている動作や態度で好ましくないと感じたら、その相手をとがめる前に、自分は同じようなことをしていないか、他人の行動を自分のこととして省みてみましょう。

今、この瞬間!
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