記事一覧
メルマガ「共創コーチング®」共創コーチ養成スクール稲垣 友仁

流してもいい

おはようございます。稲垣友仁です。
今日から7月になります。あっという間に夏ですね。

さて、例えば、あなたの子どもが家中を散らかして、片づけをしていないとします。
コチラとしては家をきれいにしておきたい。

あなたなら子どもにどう関わりますか?

・放っておく
・注意する
・叱る
・おどす
・自分で片づけてしまう
・やさしく注意して、一緒に片付ける
・その場は怒らずに、後で理解できるように説明して積極的に片づけられるように関わる

状況に応じて、いろいろな対応方法があるでしょう。

先日は、嫁さんが3日間東京出張に行っていたので、普段はあまり目につかなかったのですが、あまりにも子どもが部屋を散らかしているので注意しまくったら、子どもも負けじと怒り返してきます。雰囲気は悪くなる一方でした。
注意するというのは関係性が悪くなりますし、結果としては片付くのですが、次から子どもが自分から進んで片付けるかというと、そうはなりません。きっと。

教員をやっていた時も、このような件で悩みました。

子ども達に注意する時に、どうしても関係性が悪くなってしまうことが多々あり困りました。

注意すると嫌な顔をされたり、反発されたりして、内心、感情的にへこみます。なので、反抗する隙をみせないぐらい迫力を持って怒ったり、圧力をかけたりしながら、子どもたちを力でねじ伏せるという戦略をよく使っていました。

ある時、気づいたのですが、周りの先生はどうしているのだろうと思い、見渡してみると、真剣に注意している人は少なかったです。多分、関係性を重んじていたのでしょう。やんわりと伝えている人や面白おかしく注意している人などいろいろな方法でやってました。まじめに全身全霊で注意していたのは僕だけだったように思います。力入れすぎていた自分が何か笑えました。

私が尊敬する先生に、この件について質問してみると、

例えば掃除をさぼっている子がいるとします。
みなさんが先生なら、どうしますか?

多分、注意すると思うのですが、

その先生は、

その場は流す(注意しない)

と、言っていました。
「えっ?」そんなのあり?、と思いました。正直。

で、後から、掃除しなきゃいけないように仕向けていくと言っていました。。

例えば、その先生は、掃除していない状況を目にしたときも、その場ではあまり注意せず、その場は流します。そして、その日の帰りの会で、すぐに対応するそうです。
掃除の様子を自分たちで反省させたり、掃除がみんなでうまくできるように作戦を立てさせると言っていました。
とにかく、子ども達に考えさせる。そして何かやらなければならないような雰囲気に持っていくのだそうです。

掃除さぼってる子どもたちに、教師が『こら!』って怒ってる間は、いい学級はできないよ。と教えてもらいました。

『何々しなさい』っていう教育は下手な教育。しなさいって言う暇があったら、しなければならない状況においてあげる。そこに注力をそそぐこと。そういう教えを受けました。

私が尊敬する、素晴らしいスポーツ指導者で結果を出している人は、「ちゃんとやれ!」と注意する場面はほとんどありません。
選手が、ちゃんとやらなければできないような練習をさせています。

子どもが幼稚園ぐらいまでは、部屋が散らかっていたら。ママが帰ってきた時にビックリさせようぜ!といってピカピカにするのを楽しんだものでした。が、大きくなってくると出来て当たり前という頭があり相手に対してイライラして怒ってしまいます。
子どもでも、部下でも、実際は力があるのですから、それを信じて、目の前の事に一喜一憂せず、大局的に物事を見て関わりたいものです。

さて、今週は、相手に怒らない、注意しない教育方法を探してみましょう。

怒ったり、注意するというのは勇気がいりますが、慣れてくると簡単で手っ取り早くなるので、これを多投しすぎてしまいます。
そうすることで相手から「考える」という時間を奪ってしまったり、相手との関係性も悪くしてしまう可能性があります。
そんな場面こそぜひ、あなたのクリエイティブさを活かして、怒ったり注意したりしない方法で関わってみて下さい。
注意せずに相手が動いてしまう方法は、まさにコーチング的な関わりを多投すると思います。

その場は流してもいい。でも、何か次に一歩つながる方法を見つけて行動に変えて行きましょう。

僕も、今週は、子どもや嫁さんに怒らずに、思わず片付けてしまうような流れを作りたいと思います。「一週間、気持ちよく家で過ごせる環境づくり」このスローガンを家族3人のものにするところから、ちょっとやってみます。

流さない
一覧に戻る
怒らない人がしていること