

おはようございます、稲垣陽子です。
誰かに悩み事を相談されたとき、
あなたは相手の「何」を聞いているでしょうか。
相手の話は大きく「状況」と「状態」の2つの入口から聞くことができます。
まず「状況」を聞くとは、
「いつ・どこで・誰が・何を言ったのか?」
といった外側で起きた事実を整理していく聞き方です。
相手にとっては頭がスッキリし、あなたにとっても
全体像がつかめるので、アドバイスや判断がしやすくなります。
一方で「状態」を聞くとは、
「そのとき、あなたは何を思ったの?」
「今それを話してみて、どんな気持ちがありますか?」
「体はどんな感じですか?」
と、相手の内側にマイクを向ける聞き方です。
こちらを聞かれると、相手はあなたに答えをもらうのではなく、
自分の中に答えを探しに行きます。
聞き手であるあなたも、「何か言わなきゃ」より
「この人に起きていることを受け止める」ことに意識が向きます。
どちらが良い悪いではありませんが、意識して使うと対話の質が変わります。
「状況」を聞くときは「解決の場」になりやすく、
「状態」を聞くときは「受容の場」になりやすいからです。
私たちはつい「解決の場」に行きたくなりますが、
人はそんなにすぐには解決できません。
簡単に解決するなら悩みませんよね。
むしろ「受容の場」があると、自己肯定感が上がり、
「じゃあやってみようかな」というエネルギーが生まれます。
実は求めているものは正解よりも、後押しだったりするからです。
ぜひ、今週は二つを自覚的に切り替えて使ってみてください。
どちらも必要なプロセスです。試してみてくださいね!
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