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メルマガ「共創コーチング®」稲垣 陽子

人に興味を持てと言われて戸惑ったことはありませんか?

おはようございます、稲垣陽子です。

企業のリーダーにコーチングを教えていると、下記のようなことを時々言われます。

コミュニケーションの基本は「興味・関心」なのはわかるけれど、
職場でどう部下に興味・関心を持てばいいのか。
仕事以外のことに興味を持つことなのか?
そもそも仕事と関係ない話を部下に聞いてもいいのか?
ハラスメントに抵触するようで、何を話していいのかわからないし、
仕事中にそんな時間もないし、仕事以外の話をする気もない。
仕事のことは興味を持って聞いている。それで十分ではないのか?

実際、「人に興味を持て」と言われると、
プライベートなことを聞くことなのだと思い込む人が一定数います。

私の伝え方が悪かったな、と反省しつつですが、
「興味を持つ」というのは必ずしも私生活に踏み込むことではありません。
業務の中でも、相手に興味を持てる領域はたくさんあるのです。

例えば――

部下や同僚に対して
・会議中、発言はしていないけれど表情が動いた時があった場合
「部長の話を聞いていた時に、顔が上がっていたけれど、何か言いたいことがあった?」と、
声をかける。会議後でもOK。

上司、部下に対して
・ここ2ー3日、表情が暗いのを数度見た場合
「ここ最近元気がない様子を見かけたけれど、
何か、私があなたのことで知っておいた方がいいことはある?」と、
声をかける。家族にも使えます。

上司、部下、同僚に対して
・一人で試行錯誤している場合
「プロジェクトについて,一人で考えているように見えます。
今から15分、時間が空いているよ。ブレスト(壁打ち)相手になるけど、どうですか?」

このように相手の「変化」に興味を持つことができます。

興味を持って関わるとは、指導や意見を言おうとして関わったり、
相手の人生を根掘り葉掘り聞くことでもありません。
相手の「今ここ」を観察して、いつもと違う「何か」に
興味を向けて関わろうとすることです。
人は、昨日と同じように見えても、
今、この瞬間で何かが「変化」しているのです。

相手の「変化」に興味を持ち、そこから対話を作ることで、
「いま目の前にいるあなたに関心を持っていますよ」というメッセージを、
届けていくことにもなります。
それは信頼関係の積み重ねにもつながります。

また、「興味・関心」を持って関わるとは、
特別な時間をつくることではなく、日常のほんの一瞬に心を寄せることで成立します。
忙しい方々にとってもそれほど負担はないと思います。

今週は、ぜひ目の前の人の「変化」に興味関心を向けて、
一言声をかけてみてください。
いつもと違うつながりが生まれてくるかもしれません。

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