おはようございます、稲垣陽子です。
土曜日は東京で「共創の創り方 in 東京 〜共創コーチングを味わう」
と題してオフ会を開催しました。
ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。
今回は、共創の“場”を生み出すための
コーチの5つのマインドセットについてご紹介しました。
その中のひとつ、「共感的理解」についてお届けします。
これはカール・ロジャーズが示した「体験に開かれる」という考え方に通じます。
コーチは、目の前の人が自らの体験に開かれていけるように、
その人が感じたこと、見たこと、思ったことを、そのまま、相手の目を通すように聴く。
相手の体験の世界に判断なくそのまま入り、
そこに一緒にいること、とロジャーズは言います。
それが、共感的理解の基本姿勢です。
セミナーでは、二人組になり、共感的理解を深めるワークを行いました。
その中で、今日初めてコーチングに触れたという方から、こんな印象的な声がありました。
「相手の話を聞いて、“そうなんですね”とあいづちを打つのと、
“そうですよね”ではまったく違うと気づきました。
“そうなんですね”と自然に出てきたとき、自分は本当に相手の体験に寄り添おうとしていた。
でも普段は、“そうですよね”と“同感”で応えていたんだと、改めて自覚しました。」
“そうですよね”は、自分の中の経験に照らして「わかる」と応える言葉。
一方で、“そうなんですね”は、相手の世界に寄り添い、
「あなたはそうなのですね」と尊重して受けとめる言葉になります。
似ているようで、まったく違うこのふたつの言葉は、
「同感」と「共感」の違いとも言えます。
共創の場を開いていくためには、コーチ自身がまず「自分の内側の判断」を静かに手放し、
相手の体験そのものに、開かれていくことが求められます。
ただ聞くのではなく、
「この人は何を感じているのか」
「今、この人はどんな世界を生きているのか」と心を向けること。
それが、共感的理解の出発点です。
今週はぜひそんな意識で目の前の人の話を聞いてみてください。
あいづちが「そうなんですね」と自然と出てきたら成功です!
<共感的理解についてもっと知りたい方へ>
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●体験に開かれる
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