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メルマガ「共創コーチング®」共創コーチ養成スクール稲垣 友仁

相手に意見を言わせる

おはようございます。稲垣友仁です。

会社のリーダーの方々と話をしていると、
「部下から意見が出ないんですよ。僕としてはもっと言ってきてほしいんでけど」
という悩みをよく聞きますS。

月刊『Works』111号に、ラグビー日本代表の前コーチ、マイケル・バーン氏への取材記事が掲載されていました。

バーン氏が代表チームで指導を始めたとき、初めに壁にぶつかったのが「自分の意見を口にしようとしない」日本人の姿だったそうです。

「質問はあるか」と尋ねても手を挙げず、「分かったか」と聞けば分かったと返事をする。しかし実際にフィールドに出てみると、分かっていない選手もいる。
見かねたバーン氏は、先輩も後輩もなく誰もが恐れずに意見を言える、自由で安全な「ショウジキ(正直)ルーム」という場を設け、発言を促しました。
そうすると最初は戸惑った選手たちも、だんだん意見を言うようになり、フィールドで言いたいことを言わずにいる選手には、「ショウジキルームを思い出して」と声をかけたと言います。

日本で意見を述べるというのは「悪」になりやすい文化です。ですので、意見を言ってもらいたい場合は、バーン氏のように何か仕掛けが必要です。
今日は仕掛けのポイントを紹介します。

1.意見を言ってきたことを褒める。受け取る。
人は本来意見を言いたいものです。取り入れられたらなお嬉しくなります。ですので、その意見をまずは受け取ることが必要です。
「君はそう思うんだね、なるほど」「そうか、そういう考えがあったのか」「意見を言ってくれてありがとう」など意見を言ったら上司が何らかの反応を示します。

2.段階をつくる
バーン氏は。まずは言える場を作って練習をさせた。そして、フィールドで言えるようにもっていきました。
議題の選び方もまずは簡単に答えられそうな身近な問題から行って、徐々に難しいものに変えていく必要があります。そういう機会を通してだんだんと自分の意見を持つようになり、意見を言うようになっていきます。

3.志を高く持てるものか
「これをやりたい」という高い意識を持っている人は意見を言います。責任を持っている人も意見を言います。
最終的にはその人自身がいかに高い志を持てるか、そしてそのような事業内容なのかということになってきます。
もしかしたら意見がでないのは、どうでもいいことを議題にしている可能性もあります。

今週は相手が意見を言える仕掛けを見直してみましょう。
「どうして自分だけしか言わないんだ、やらないんだ」と思っている人がいたら、相手から意見が出るにはどのような仕掛けが必要かを考えてみて下さい。

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