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メルマガ「共創コーチング®」稲垣 友仁

理性でっかち

 

コーチング・システムズの稲垣友仁

です。おはようございます。

 

本年度は、宇都宮大学の取り組み(i-pu グロー

バルサイエンスキャンパス)で、高校生向けコーチ

としての活動を行ってきました。

 

DSC_0250宇都宮大学での取り組み

⇒ http://c-bio.mine.utsunomiya-u.ac.jp/iP-U/

 

このセルフコーチングの授業を受けた高校生から

毎月、レポートが送られてくるのですが、一人

ひとりの活動報告に対して、赤ペンを入れていく

作業も毎月行っています。

 

この時期の高校生はとても大変です。

 

実は、1年生にも関わらず、もう進路を決定しな

ければならないのです。

 

さらに、学校の宿題もありますし、部活動や恋愛

趣味、将来のビジョンなど多感な時期ですが、

やるべきことに押しつぶされそうな中、頑張って

います。

 

そのような高校生が、毎回、出すレポートの中の

「コーチへの質問」に現在の悩みを書いてくれます。

 

コーチへの質問(Q&A)

http://c-bio.mine.utsunomiya-u.ac.jp/iP-U/ip-u-letters/

 

寄せられる悩みを見てみると、「感情」の扱いに

関することが多いように思いました。

 

「不安で仕方ないのですが、どうしたらいいので

しょうか?」

「どうしたらやる気ができるのでしょうか?」

「気持ちの浮き沈みが激しくなってしまいます。

どのようなことが効果的ですか?」

「友人に対して嫉妬する自分が嫌なのですが、

どうやって考えればいいでしょうか?」

などなど。

 

いろいろな知識や方法論などの「理性」的なもの

については学校などでよく学んでいて、すごいな

と思うことが多いです。(そうしたことが授業で

あるので)

 

しかし、感情の扱い方などの『感性』に関する

ことは無知に近く、その扱い方に苦慮している

学生が本当に多いというのが私の印象でした。

 

ですので、ちょっとしたことで、つまづいてしま

っている学生が多いように思いました。

 

 

話しは変わりますが、一方で、私は、コーチング

を通じて、企業のリーダのサポートも行っていま

す。

IMG_0238

いろいろな職種のリーダーの悩みを聞くのですが、

リーダーの悩みの中で多く、そして共通している

のは、「人間関係」の悩みです。

 

「相手の考えていることが分からない」

「こちらの想いをわかってもらえない」

「想い通りに動いてもらえない」

など。

 

リーダーまで来ると、ある程度自分自身のコント

ロールについては出来るのですが、相手の立場に

立てない、気づけないなどの、人の気持ちや立場

をキャッチできない『感性』の問題が多いように

思います。

 

高校や大学を出て、しっかりと知識(理性)を

つけてきたけれども、人間関係でうまく行かず、

職場で力を発揮できていない人を、これまでも

たくさん見てきました。

 

これらは要するに『感性』が育っていないという

大きな問題が潜んでいます。

 

そうした『感性』が育っていない人がリーダーに

なると、部下の気持ちや境遇を考えずに、一方的

に叱ってしまったり、また、気分だけで集団に

指示命令を出してみたりと、人の感情を察知でき

ないまま、組織を動かすことになります。

 

結果、「人を鼓舞できない」、もしくは「モチベー

ションを下げる」リーダーになってしまい、生産

性が落ちるばかりか、組織の中で、大きな問題に

発展することがよくあります。

 

私は、このように「理性」は育っているけれども

肝心な『感性』が育っていない人のことを、

 

「理性でっかち」と呼んでいます。

 

この「理性でっかち」だと、いずれ人間関係の問

題か、健康上の問題が起きるのは想像がつきます。

 

「理性」の反対側にある「感性」も同じぐらいに

バランス良く育てていくことで、気持ちをうまく

コントロールができ、良好な人間関係を築けるよ

うになります。

それが、理想の結果へとつながるのです。

 

では、この『感性』を育てていくにはどうすれば

いいのでしょうか?

 

高校生から職場のリーダーまで、それぞれの段階

があるのですが、まとめると下記の3つの視点に

なってくると思います。

 

1.自分自身の感情を認識する力を育てる

2.他の人の気持ちに、気づける(共感)力

を育てる

3.上記の1と2をマネジメントする力を育てる

 

『感性』を育てる教育というのは、『感性』自体

が目には見えにくい物なので、非常に難しいもの

があります。

 

しかし、私たちには「気持ち」というものが存在し

それに動かされている事実があります。

 

その事実を元に、常にそこからフィードバック

していくというのが、まずは第1段階になるかと

思います。

 

コーチングで言うところの「聞く」に当たる部分

で、感情の言葉をオウム返ししたり、コーチ側が

相手の気持ちを感じたら、それをフィードバック

したりなど、コーチ側が受容と共感を持って聞く

ことが、すべてのベースになってきます。

 

今週は、相手の「気持ち」にフォーカスしながら

過ごしてみてください。

 

そして、その「気持ち」に気づいたら、相手に

フィードバックしてあげたり、その「気持ち」を

汲み取った行動をしてみて下さい。

 

今週は、あなたの感性の部分にフォーカスして

過ごしてみましょう。

 

コーチング・システムズ

稲垣 友仁

 

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